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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科61巻5号

2007年05月発行

連載 OBSTETRIC NEWS

妊娠中の細菌性腟症

著者: 武久徹1

所属機関: 1武久レディースクリニック

ページ範囲:P.750 - P.751

文献概要

 細菌性腟症は外来で非常によくみられる疾患である.臨床的な診断基準は以下の4つの項目のなかの3つ以上が該当することである.すなわち,(1)異常な灰色帯下,(2)腟内pHが4.5以上,(3)アミンテスト陽性,そして(4)上皮細胞の20%以上がクルー細胞であること,である.

 非妊婦では,細菌性腟症は生殖器の感染(例 : 骨盤内炎症性疾患,婦人科処置後の感染,HIVと2型単純ヘルペス感染)と関連がある.人工妊娠中絶または子宮摘出術前に治療をすることによって,術後感染性合併症のリスクを有意に減少させられる(Sex Transm Dis 28 : 292, 2001).治療後,3か月以内に多ければ30%が再発する(Sex Transm Infect 80 : 8, 2004).性交相手を治療しても予防効果はないことが報告されている(BJOG 95 : 920, 1988/Genitourin Med 73 : 267, 1997).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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