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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科61巻6号

2007年06月発行

連載 OBSTETRIC NEWS

分娩時の気道吸引 : DeLeeカテーテルvsバルブ

著者: 武久徹1

所属機関: 1武久レディースクリニック

ページ範囲:P.843 - P.845

文献概要

 子宮内で胎便を排出する胎児は約10~15%である.このなかで,口腔咽頭部と鼻咽頭の吸引を出生直後に行っても胎便吸引症候群(MAS)のために死亡する児は約4%である.MASが原因で呼吸不全,アシドーシス,胎児低酸素血症,持続する肺高血圧症が発症する.これらの続発症は胎便が胎児肺に吸引され,化学的肺炎が起こったときに発症する可能性がある.過去30年間,児の肩甲の娩出前にMASの率を減少させるためにDeLeeカテーテルによる気道吸引が行われてきた.この手技の利点に関しては最近10年間くらい論争があり,結論は出ていない.しかし,胎便による羊水汚染があった場合は,全例ルチーンに児娩出前にDeLeeカテーテルによる気道吸引を行うのが標準的医療とは断定できなくなっているのも事実である.今回は,この問題に関する最近の文献を紹介する.

参考文献

Nam MH, et al. Contemp Ob Gyn 2006年9月号

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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