文献詳細
文献概要
連載 教訓的症例から学ぶ産婦人科診療のピットフォール・23
Prolactinoma合併妊娠の1例
著者: 松林滋1
所属機関: 1中国労災病院産婦人科
ページ範囲:P.959 - P.963
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患者:32歳,主婦
既往歴・家族歴:2003年に,東京都内の大学病院にて下垂体腺腫(prolactinoma)と診断されたが(直径1.5cmのmacroadenoma),手術を行うことができず,薬物療法中であった〔カベルゴリン(カバサール(R))〕.
妊娠・分娩歴:2経妊・0経産(2回自然流産)
月経歴:25~28日・順
現病歴:2006年1月下旬最終月経,2005年12月中旬から5日間で妊娠5週と診断された.前回2回とも流産の既往があったため,妊娠前半期は慎重に管理し,今回は流産徴候もなく,胎児発育も順調であった.初診時での血中プロラクチン値(PRLと略)は82ng/ml(正常値:6.1~30.5ng/ml)であった.
患者:32歳,主婦
既往歴・家族歴:2003年に,東京都内の大学病院にて下垂体腺腫(prolactinoma)と診断されたが(直径1.5cmのmacroadenoma),手術を行うことができず,薬物療法中であった〔カベルゴリン(カバサール(R))〕.
妊娠・分娩歴:2経妊・0経産(2回自然流産)
月経歴:25~28日・順
現病歴:2006年1月下旬最終月経,2005年12月中旬から5日間で妊娠5週と診断された.前回2回とも流産の既往があったため,妊娠前半期は慎重に管理し,今回は流産徴候もなく,胎児発育も順調であった.初診時での血中プロラクチン値(PRLと略)は82ng/ml(正常値:6.1~30.5ng/ml)であった.
参考文献
1) 三宅 侃 : 高プロラクチン血症.産科と婦人科68 : 69-73,2001
2) 三宅 侃 : 高プロラクチン血症患者の排卵誘発-カバサール.産婦人科の実際55 : 939-943,2006
3) 馬場真純,谷口一郎,寺脇信二,他 : 妊娠初期に発見された分娩を契機に縮小したprolactinomaの1症.大分県立病院医学雑誌23 : 195-198,1994
4) 吉原 一 : 乳汁分泌の促進と抑制.産婦人科治療73 : 369-373,1996
5) 村田雄二(編) : 合併症妊娠.メディカ出版,p205, 2003
6) Krupp P, Monka C : Bromocriptine in pregnancy : Safety aspects. Klin Wochenschr 65 : 823, 1987
7) Cunningham FG, MacDonald PC, Gant, NF, et al(eds) : Willias Obstetrics. 21st ed. Appleton&Lange, Connecticut, p1010, 2001
8) 石橋みゆき,山路 徹 : プロラクチノーマの治療方針.プロラクチノーマの薬物療法とその長期的予後.日本内分泌学会雑誌77 : 37-39,2001
9) 青野敏博,竹内美恵子 : プロラクチン産生下垂体腺腫と妊娠.ホルモンと臨床40 : 463-468,1992
10) 合阪幸三,貝原 学,森 宏之 : 産褥期に一過性尿崩症を呈したProlactinoma合併妊娠の1例.日本内分泌学会雑誌76 : 110, 2000
11) 池田秀敏,吉本高志 : Prolactinoma治療のおける外科治療の役割.日本内分泌学会雑誌78 : 16-19, 2002
12) Ikegami H, Aono T, Koizumi K, et al : Relationship between the method of treatment for prolactinoma and the puerperal lactation. Fertil Steril 47 : 867, 1987
13) 亀田 亘,神部裕美,他 : 当科におけるプロラクチノーマ症例の妊娠状況.日本内分泌学会雑誌82 : 150,2006
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