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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科62巻1号

2008年01月発行

雑誌目次

今月の臨床 子宮筋腫の治療―大きく広がった選択の幅

UAEの理論と手技

著者: 中村幸雄 ,   可知謙治

ページ範囲:P.29 - P.35

UAEの理論:なぜ子宮動脈塞栓術が子宮筋腫縮小に有効か?

 なぜ子宮動脈塞栓を行うと,多発する子宮筋腫であっても筋腫核のみが変性し,縮小し,その効果が持続するかという理論について記載した論文はみられない.われわれは子宮動脈塞栓術が子宮筋腫に有効な理由として以下に述べる6点を考えている.

 ①子宮動脈塞栓術後に,子宮付属器腫瘍のため子宮摘出手術を行った症例の子宮をみると,多発する筋腫核のみが淡黄色に変色し,組織学的にみると筋腫組織のみが変性しvaiableな組織はまったくみられない.一方,正常筋層,内膜組織には変化がみられない(図1,2).

 ②市村ら1)は,経子宮頸管的子宮筋層針生検を子宮動脈塞栓術の前後に4例に行い,塞栓術後に筋腫組織は壊死に陥るが,同時に採取された子宮内膜,子宮筋層組織には変化は認められないとの報告している.

 ③筋腫核の動脈網は筋腫核周囲の組織に比べて粗であるといわれる2)

 ④子宮筋腫核出手術に際して,子宮筋腫は正常子宮組織と明瞭に区別可能な被膜(実際には被膜は存在せず筋腫核によって圧迫された周囲の筋層が薄く被膜状にみえる)に被われ,容易に周りの正常子宮組織から剥離可能である.また筋腫核に入る血管は限られ,止血のため結紮が必要な場合は少ない.止血が必要な出血は周囲の筋層を損傷した場合が多い.

 ⑤子宮動脈塞栓術に先立って行われる骨盤動脈造影像をみても,筋腫の栄養血管は左右両側の子宮動脈から由来していることがわかる.UAE後にはこれら血管は塞栓されたため造影されなくなる(図3).

 ⑥子宮動脈塞栓術後の造影MRIでみた血流は,正常筋層では術後回復するが筋腫核では血流は抑制された状態が続く(図4).

強出力集束超音波による子宮筋腫の栄養血管閉塞による治療

著者: 市塚清健 ,   折坂勝 ,   宮崎心美 ,   市原三義 ,   石川哲也 ,   岡井崇

ページ範囲:P.68 - P.71

はじめに

 近年,医療技術の進歩に伴って,患者のquality of lifeを重視した低侵襲治療への需要が高まっている.強出力集束超音波(high-intensity focused ultrasound:以下,HIFU)は,出力の強い超音波を照射し,プローブから離れた部分に選択的に焦点領域を作り出し,熱エネルギーで深部組織を凝固壊死に導く.そのため体外からHIFU照射を行うことで外科的な侵襲を加えず腫瘍を治療することが可能であり,近年さまざまな領域で研究が行われている.子宮筋腫においてはMRIガイド下の子宮筋腫の治療法(MRI-guided focused ultrasound:MRg-FUS)がすでに臨床応用されている.これは超音波エネルギーにより腫瘍組織自体の焼灼を目指す方法であり,治療時間などを考えると子宮筋腫のような体積の大きな腫瘍に対して用いるには問題が残る.

 一方,子宮への血流を遮断することによる子宮筋腫の治療として子宮動脈塞栓術がある.本法は,低侵襲とはいえ,放射線被曝や動脈カテーテルを挿入する観血的手技であり,相応の侵襲とリスクは避けられない.またこの方法は,腫瘍の栄養血管のみではなく子宮動脈灌流領域全体を塞栓するため,正常子宮への影響も危惧される.

 そこでわれわれは,上記二法の欠点を克服した最良の低侵襲治療法としてHIFU照射により栄養血管を閉塞させる方法を考案した.本稿では臨床応用に向けたこれまでの主な基礎的検討結果と今後の展望について述べる.

内視鏡下手術

1.腹腔鏡下子宮全摘術

著者: 塩田充 ,   星合昊

ページ範囲:P.11 - P.15

はじめに

 わが国では内視鏡手術の保険適用の対象は良性疾患に限られているため,そのほとんどが良性疾患を対象に行われている.しかしながら,わが国で現在どの程度の症例が腹腔鏡下に手術されているかを正確に知るのは困難である.

 日本産婦人科手術学会において,本邦ではじめての内視鏡手術の頻度調査が行われ,その結果が報告されている1).日本産婦人科手術学会員の所属する559施設ないし診療科を対象にアンケート調査が行われた.ただし単年度調査であり,継続的な調査は行われていない.調査対象は2004年度症例であり,回答は295施設ないし診療科より得られた.回答率は52.8%であった.悪性も含めた総手術数は54,707件であり,その内訳は開腹手術29,318件,53.6%,内視鏡手術15,933件,29.1%,腟式手術9,452件,17.3%,その他4件であった.内視鏡手術の内訳は腹腔鏡下が13,107件と82.3%を占めており,次いで子宮鏡下2,759件,卵管鏡下183件であった.腹腔鏡手術のなかで単純子宮全摘術は腹腔鏡下腟式子宮全摘術(laparoscopically assisted vaginal hysterectomy:LAVH)が1,253件,9.6%,全腹腔鏡下子宮全摘術(total laparoscopic hysterectomy:TLH)が263件,2.0%であった.一方,良性疾患に対する開腹手術のうち単純子宮全摘術は8,635件,腟式手術のうち単純子宮全摘術は3,364件であったので,単純子宮全摘術総計13,515件のうち1,516件(11.2%)が腹腔鏡を用いて行われ,そのうちLAVHが82.7%を,TLHが17.3%を占めることが判明した(図1).

 このように子宮筋腫などの良性疾患に対して単純子宮全摘術を選択する際,従来からの腹式,腟式に腹腔鏡下が加わり,その選択の幅は広がっている.そこで,まず腹腔鏡による子宮全摘術のなかでの中心的手術であるLAVHについて,その適応と限界,合併症について述べ,次いでTLHについて述べる.

2.子宮筋腫摘出に対するより実践的な腹腔鏡下手術―“Bottom-up technique”の導入によるTLMとLAMとでの適応拡大

著者: 棚瀬康仁 ,   奥久人 ,   佐伯愛 ,   久野敦 ,   松本貴 ,   伊熊健一郎

ページ範囲:P.16 - P.23

はじめに

 子宮筋腫に対する治療は,症状の有無,妊孕能温存の必要性,患者の年齢などを考慮して決定される.なかでも妊孕能を温存する場合には,外科的治療である子宮筋腫摘出術がゴールデンスタンダードになるであろう.本邦においても近年の医療技術の進歩から生まれた低侵襲手術とされる腹腔鏡下手術は徐々に普及してきており,患者側もそれによる手術治療を強く希望する傾向が高まっている.特に従来法である開腹による子宮筋腫摘出術では,大きな手術創は避けられず,術中の出血量,術後の感染症,術後の骨盤内癒着などもある程度高率に発生する1).それに対し腹腔鏡による子宮筋腫摘出術では,手術技術の習得には修練を要するが,上述した問題点を解消し得る有用性のある手術法といわれている2).しかしながら,このlaparoscopic myomectomy(LM)の手術適応に関しては,患者の背景,筋腫の性状(大きさ,発育部位,個数,癒着の程度など),術者の技量,器具類の整備などの要因を総合的に判断する必要があり,各施設間で大きく異なっている.そのなか,子宮筋腫に対する当院でのLMは,total laparoscopic myomectomy(TLM)もしくはlaparoscopically assisted myomectomy(LAM)による手術方法の選択肢をもうけたことにより,さまざまな手術条件にも対応でき,より積極的な腹腔鏡下の展開が実現した.

 本稿では,われわれが行っているTLMおよびLAMについて紹介するとともに,子宮修復の簡便化により術中出血の減少,手術時間の短縮を実現させた“Bottom-up technique”の手法についても紹介する.

3.子宮鏡下筋腫核出術

著者: 村上節

ページ範囲:P.24 - P.27

はじめに

 粘膜下に存在する子宮筋腫は,たった1つの比較的小さなものでも過多月経や不妊症などの症状を容易に呈するため,治療の対象となりやすい.その治療法としては,本稿で述べる子宮鏡のみならず,他稿で取り上げられている腹腔鏡下での摘出や,UAE,FUSなどの方法も選択される可能性がある.したがって,本特集のテーマが示すように粘膜下子宮筋腫の治療は確かに選択の幅が広がっているといえる.

 こうした状況のなか,子宮鏡下の筋腫摘出術の特徴は,腹腔鏡下手術のような皮膚や子宮漿膜面の切開を必要とせず,UAEやFUSなどとは異なり筋腫を取り去ることができるという点にある.したがって,子宮鏡下の筋腫摘出術は,過多月経などの症状の改善のみならず将来の妊孕性の温存をはかるケースで特に有用と考えられる.

 しかしながら,その利点は,重篤な偶発症や合併症が生じた場合には一気に失われてしまうことになる.本稿では,子宮鏡下筋腫核出術を安全に施行するための方策について述べる.

子宮動脈塞栓術(uterine artery embolization:UAE)

1.UAEの治療成績,合併症

著者: 勝盛哲也

ページ範囲:P.37 - P.41

はじめに

 本稿では,主にPubMedで検索できたpeer-reviewのある英文論文のうち比較的新たな研究や総説をもとに子宮筋腫に対する子宮動脈塞栓術の治療成績と合併症について概説する.

2.UAEと妊孕能温存

著者: 安達英夫 ,   本田育子 ,   小林善宗 ,   佐藤哲也

ページ範囲:P.42 - P.45

はじめに

 生殖可能年齢の女性の約20%が子宮筋腫を有するという1,2).施設間の患者構成比率に偏りがあるにしても,臨床の現場の印象でもこの数値は妥当のように思われる.さらに,子宮摘出病理標本例3)では無症状子宮筋腫直径5mm以上のものは77%の女性にみられるという.このように高率に無症状子宮筋腫が存在するということは,各臓器に生ずる加齢現象のうちの1つとも考えられる.有症状子宮筋腫には主な3つの臨牀症状が存在する.すなわち,1つには出血にまつわる過多月経,貧血,2つには痛みにまつわる過多月経,下腹部腰部痛,骨盤痛,そして3つ目には骨盤内を占拠する腫大した子宮の容量増加による圧迫症状,頻尿,下腹部膨満感,続発性水腎症などである.子宮動脈塞栓術(以下,UAE)は第一の出血にまつわる諸症状には速効性の高いきわめて有効で確実な治療策である.ところで子宮筋腫の存在自体はsubfertilityであり,決して妊娠は不可能ではないのであるが,筋腫の存在以外は不妊症の諸検査においてほかに異常がない場合は積極的な対応策が必要となる.

 有症状子宮筋腫に対する治療方法としてUAEは非常に有効な治療法であるが,2つの問題点が存在する.1つはoverembolizationの問題,すなわち理論上には治療したい目的の筋腫核のみを塞栓する「子宮筋腫塞栓術(uterine fibroid embolization:UFE)」であるが,現実には子宮筋腫のみを随意選択的に塞栓することはできず,子宮筋腫および近傍の動脈を塞栓する「子宮動脈塞栓術(uterine artery embolization:UAE)」であり,標的以外の組織も塞栓し“nontarget tissue enbolization”を引き起こしてしまうのは,程度の差はあるものの不可避であるという問題である.2つ目はUAE後に子宮内に残存する壊死化筋腫核が引き起こすUAE後合併症発生の可能性があるという問題である.

MRガイド下集束超音波療法(MR-guided focused ultrasound surgery:FUS)

1.FUSの理論と実際

著者: 三上恒治 ,   村上卓道 ,   岡田篤哉

ページ範囲:P.48 - P.51

はじめに

 子宮筋腫に対するMRガイド下集束超音波療法(MR-guided focused ultrasound therapy:MRgFUS)は,2003年にTempanyとStewartらにより報告され,子宮筋腫の治療法としての可能性と安全性が言及された1,2).2004年にはその治療装置:ExAblate 2000(InSightec社製,Haifa, Israel)は子宮筋腫の治療装置として米国FDAに認可され,現在ではその短期治療成績が報告されている3~5).われわれも2003年4月に本邦で最初に子宮筋腫に対するMRgFUSを施行し,その初期経験を報告してきた6)

 本稿では,子宮筋腫に対するMRgFUSの治療概要を解説し,われわれの治療経験と短期治療成績について述べる.

2.FUSの適応と限界

著者: 福西秀信 ,   舟木馨

ページ範囲:P.52 - P.55

はじめに

 今世紀になって子宮筋腫に対する治療法として広く臨床応用が始まった集束超音波療法(FUS)は,ExAblate2000(InSightec, Israel)の治療用テーブルに腹臥位となり,腹壁外から超音波を照射し,組織内温度を60~90℃にして子宮筋腫核を凝固壊死させるものである.治療部位の位置の確認と温度上昇の確認をMR(GE-Yokokawa, USA)で行う.この治療はほぼ半日で終わり,日常生活への復帰が早く,しかも放射線被曝がなく,隣接臓器への影響もみられないといわれている1~3)

 治療に際しては超音波の通過域にガスを含むものがないこと,恥骨を避けること,超音波の筋腫内集束部から仙骨前面や坐骨神経の走行部までには4cm以上の距離が必要であることが基本的な重要事項になっている.このために適応になる症例の制約が多い.本稿では,FUSの適応とその限界について述べる.

薬物療法

1.ホルモン療法

著者: 小池浩司

ページ範囲:P.57 - P.61

はじめに

 子宮筋腫は婦人科領域の腫瘍において最も頻度の高い良性腫瘍で,性成熟期女性の20~25%に認められると報告されている.そのため,子宮筋腫は日常診療においてかなりの頻度で発見され,治療を要しないもの,対症療法やホルモン療法などの保存的療法が適応されるもの,外科的治療法が優先されるものなどと治療法はさまざまで,腫瘍の数や大きさ,局在部位,症状の強さや年齢あるいは挙児希望の有無などを考慮して個別的に治療法が選択されている.子宮筋腫は良性腫瘍で,大出血などの特別のケースを除けば生命を脅かすことはなく,多くの場合は無症状である.

 子宮筋腫患者の20~40%が症状を訴え,何らかの治療を求めて医療機関を受診し,その主症状は過多月経と月経困難症である.一般的には保存的対症療法として過多月経による貧血には鉄剤の投与,月経痛には鎮痛剤の投与がなされる.保存的対症療法では対処できない場合,従来は外科的治療法が選択されてきたが,最近ではホルモン療法により一時的に子宮筋腫を縮小させ,症状の改善をはかることが可能となり,術前投与として用いられたり,一時的な手術回避策あるいは年齢を考慮して手術をせずに保存的に管理するために用いられたりと,子宮筋腫治療に関するホルモン療法の選択肢も広がった.今日最も汎用されているホルモン療法としてはGnRHアゴニストの持続投与である.

 そこで本稿では,子宮筋腫に対するホルモン療法についてGnRHアゴニスト(GnRHa)を中心に述べ,また今後の治療として期待されるその他の薬剤にも若干触れたい.表1には子宮筋腫の治療に用いられるホルモン剤を示した.

2.漢方薬

著者: 後山尚久

ページ範囲:P.63 - P.67

はじめに

 産婦人科医療はここ30年間に大きな変革を示した.なかでも生殖医療や内視鏡医療はその先頭を走る分野であろう.がん化学療法や周産期医療にも大きな進歩,変革がみられた.婦人科外科分野において,子宮筋腫はかつて子宮摘出手術か筋腫核核出手術しか治療法がなかったが,今では外科的手術(開腹によるもの,内視鏡下,腹腔鏡下で行うもの),子宮動脈塞栓術,MRガイド下集束超音波療法などの非薬物療法に加えて,女性ホルモン,GnRHアゴニストなどの薬物を組み合わせるなどの種々の治療法が実施されている.

 子宮筋腫は多彩な症状を示し,患者それぞれの重症度の違いがみられるのみならず,それぞれの病期,患者の子宮機能の温存の希望の有無なども異なるため,治療法の選択肢が多いのは,受療者の側からは歓迎すべきものである.

 漢方医学が子宮筋腫などの女性の腹部腫瘤の治療に挑戦をした歴史は古く,西洋医学よりも先に非観血的な治療の道を探っていたといえる.一般的には,現在の漢方薬はあくまでも子宮筋腫を消失,治癒させるものではないことを前提に,ADLを改善し,QOLの向上をはかることを目的として使用することができる1).漢方医学理論においては,子宮筋腫,子宮内膜症,子宮腺筋症を同源の病と解釈し,同じベクトルを有した漢方方剤で治療するのが一般的である2)

連載 産婦人科MRI 何を考えるか?・7

骨盤底部痛を主訴に来院した女性

著者: 山岡利成

ページ範囲:P.7 - P.9

 骨盤底部に強い痛みと発熱を訴え,救急外来を受診した70歳の女性.消化器内科より,婦人科疾患の疑いにて婦人科にコンサルトされた.救急外来受診の翌日に,予約枠外でMRIが施行された.主訴の原因はいったい何であろうか.

OBSTETRIC NEWS

妊娠とうつ病

著者: 武久徹

ページ範囲:P.73 - P.75

 妊娠中にうつ病にかかった場合にうつ病の治療薬,特にパロキセチン(商品名:パキシル)を使用する場合の問題点に関する見解が米国産婦人科学会(ACOG)から出された.そして,ACOG臨床大会でも妊娠中のうつ病の管理の問題点が検討された.本稿では,それらを検討する.

 まず,ACOG医療技術情報では,以下のように見解が述べられた.大うつ病の有病率は生殖年齢女性でピークになる.最近の研究では約10人に1人の女性が妊娠のどの時期でも,そして産褥期にうつ病にかかる可能性がある.選択的セロトニン再取込阻害薬(SSRIs)はうつ病の治療によく使われる.妊娠中にもSSRIsは使われてきた.妊娠中にSSRIsがどれくらい使用されるかに関するデータは不足しているが,最近の報告では2~3%と推測される.多くの研究者たちは,妊娠中にSSRIsを使用しても高度胎児奇形のリスクは増加しないと報告してきた.

病院めぐり

浅ノ川総合病院

著者: 井浦俊彦

ページ範囲:P.76 - P.76

 浅ノ川病院は1953年に石川県金沢市に開設されました.1987年には,金沢市小坂町に浅ノ川総合病院として新築移転し,それぞれの機能を持つ5病院と老人保健施設を運営する「医療法人社団浅ノ川」の基幹病院になっています.現在16診療科,5治療センターがあり,病床数は500床(一般病床:340床,療養:105床,介護:55床),常勤医師47名(研修医2名を含む)の構成となっています.

 産婦人科は1969年に開設され,1989年に富田嘉昌先生が赴任され18年間の長期間にわたり産婦人科部長と副院長を併任されています.2007年からは筆者が産科センター長として赴任し,現在2名が常勤医です.木原順子先生は外来および手術業務を非常勤医として担当しています.病床は本館4階に20床ありますが,手術治療,化学療法などの婦人科疾患および正常分娩・切迫流産・早産の患者様が入院され80%以上の稼動率です.

市立奈良病院

著者: 原田直哉

ページ範囲:P.77 - P.77

 市立奈良病院は国立奈良病院をその前身とし,独立行政法人国立病院機構奈良病院を経て,平成16年12月に経営移譲されました.奈良市を開設者,社団法人地域医療振興協会を指定管理者とする形で運営されており,公の「透明性・公平性」と民の「効率性・弾力性」という公設民営の利点を最大限に生かしながら「市民のための病院」を目指しています.病床数は300床,診療科17科,常勤医師数61名で,臨床研修指定病院や各種学会の専門医制度研修指導施設にも認定されており,基幹病院として地域の医療に貢献しています.

 国立奈良病院は奈良陸軍病院より昭和20年に発足した歴史と伝統のある施設であり,現在の建物は昭和42年に建造されています.市に委譲されたのち一部は改修されたものの,設備を含めその老朽化は否めず,また耐震・免震構造の採用が必要なことからも,現在建て替え計画が進んでいます.奈良市は平成22年度をめどに建て替えの着工を検討しており,「市立奈良病院運営市民会議」を設置しました.平成19年7月に報告書がまとめられ,350床への増設が提言される内容となっており,そのなかで当院が目指す方向として,特に「救急医療」「小児科」「産婦人科」「地域連携」「がん医療」を中心に充実をはかるべきとなっています.

Estrogen Series・79

ピル使用と乳癌発生との関連はあるか?メタアナリシスについて

著者: 矢沢珪二郎

ページ範囲:P.78 - P.79

 今回はLeon Speroff氏の小文をご紹介したい.

 この小文でSperoff氏は(規模の小さな)case-control studyのメタアナリシスの正確さや信頼度を鵜呑みにする危険に注意を促し,それよりは大規模なcase-control studyのほうが信頼度が高いのではないかと実例を挙げながら疑問を提出している.以下にその要旨を述べる.

教訓的症例から学ぶ産婦人科診療のピットフォール・29

神経因性疼痛の管理が困難であった子宮頸癌の1例

著者: 平岩由紀子 ,   松永竜也 ,   小平博 ,   今井一夫

ページ範囲:P.81 - P.84

症例

 患者:31歳

 主訴:不正性器出血

 妊娠分娩歴:2回経妊・1回経産

 既往歴・家族歴:特記すべきことなし.
 現病歴:上記主訴にて近医を受診したところ子宮頸部腫瘍を認め,精査および加療目的に2006年6月に当院へ紹介され初診となった.

 現症:身長158cm,体重87kg.子宮頸部は腫瘍性に腫大し,出血を認めた.内診上,両側傍子宮結合織および腟への浸潤はなかった.

 検査所見:骨盤MRIにて子宮頸部は45mmと腫大していたが,周囲組織への浸潤はなかった.腹部・胸部CTにてリンパ節腫大およびその他の実質臓器への転移は認めなかった.血液・生化学検査では腫瘍マーカーSCC 7.1ng/mlと高値であったが,それ以外に特記すべき異常所見は認めなかった.

症例

子宮摘出に至った瘢痕部妊娠の病理学的検索について

著者: 岩根恵子 ,   無江良晴 ,   松田琢磨 ,   小山理恵 ,   中村眞一 ,   杉山徹

ページ範囲:P.85 - P.87

 症例は32歳,妊娠・分娩歴は6経妊・3経産であり,そのうち2回が帝王切開であった.近医で子宮腔に胎嚢が確認できず,子宮頸管前壁に胎嚢と思われる嚢胞が確認されたため,当院に紹介された.子宮動脈塞栓術(uterin artery embolization:以下,UAE)を施行したが,胎嚢増大に伴い子宮頸部前壁の菲薄化を認めた.子宮頸部穿孔を防ぐために子宮摘出に至った.病理組織で,絨毛繁毛部が子宮頸部前壁に侵入し穿通胎盤に類似した瘢痕部妊娠と診断した.

臨床経験

子宮腟上部切断術後のbulky tumorを形成した子宮頸癌Ib2期例に対する術前化学療法と腹・腟式広汎子宮全摘術の治療経験

著者: 佐藤賢一郎 ,   水内英充 ,   塚本健一 ,   藤田美悧

ページ範囲:P.89 - P.93

 今回,子宮腟上部切断術後の子宮頸癌Ib2期例(扁平上皮癌)を経験した.症例は55歳,2経妊・2経産で,既往歴として他院にて39歳時に分娩後弛緩出血,子宮筋腫合併にて子宮腟上部切断術を施行している.約2週間前よりの不正性器出血を主訴に2005年10月に初診し,子宮腟上部切断術後の子宮頸癌Ib2期と診断された.術前化学療法(TJ療法)を2コース施行したところ子宮頸癌病巣の著明な縮小をみたため,腹・腟式広汎子宮全摘術を施行し,術後16日目に退院した.特殊なケースでハイリスク症例と考えられ,術前化学療法が著効していることよりインフォームド・コンセントのうえ術後補助療法としてTJ療法を3コース施行した.現在のところ1年4か月間,再発徴候は認めていない.本例の経験より,腟上部切断術後頸癌に対する治療様式の1つとして,術前化学療法に引き続く腹・腟式広汎子宮全摘術は検討する価値があるものと思われる.

一開業医の行う計画硬膜外無痛分娩

著者: 塚谷栄紀

ページ範囲:P.94 - P.97

 ここ10年の間,計画分娩+硬膜外無痛分娩を妊婦全員に行ってきた.全員といっても年間80人足らずの例数である.この分娩法に取り掛かったころは試行錯誤を繰り返した.ラミナリア,またオバタメトロで頸管を拡張したり,アトニンの誘発も一定しなかったりした.しかし,3年前からミニメトロ(R)で頸管の軟化,拡張をはかり,E2錠で軽い子宮の収縮をつくり出し,人工破膜を行い,内測法を使い,陣痛の緩和には硬膜外麻酔を用いている.同一の方法での症例数がある程度集まったので,その結果を報告する.

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編集後記

著者: 倉智博久

ページ範囲:P.104 - P.104

 南東北地方で私が好きな場所に裏磐梯というところがあります.山形からは山形県南部の米沢を抜けて,山形・福島県の境にある東鉢山頂から吾妻連邦と磐梯山のすばらしい眺めを楽しみながら桧原湖に至るという風光明媚な場所です.この裏磐梯の,「福島県北塩原村大字桧原字剣ヶ峰」に諸橋近大美術館という立派な美術館があります.もともと個人の所蔵品を美術館にしたものと思われますが,近くには桧原湖や五色沼など観光名所があるとはいえ,住所でおわかりのとおりの本当の田舎に,驚くほどの立派な建物の美術館があります.

 びっくりは決して建物だけではありません.内容も素晴らしいもので,先日行ったときには,「印象派と20世紀の巨匠たち」という特別展でした.シスレーの「積み藁」という有名な絵画をこの美術館が新たに収蔵することとなり,この作品の公開を目的とした特別展でした.シスレー以外の作家の作品もゴッホ,ユトリロ,ピカソなどの大家の作品が少数ながら揃っていて,美術ファンでも十分楽しめます.そして,この美術館の最大の売り物はサルバトール・ダリの質・量ともに豊富な彫刻です.このダリの彫刻はよくこれだけ揃えたなと感心する内容です.

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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75巻3号(2021年4月発行)

今月の臨床 女性のライフステージごとのホルモン療法―この1冊ですべてを網羅する

75巻2号(2021年3月発行)

今月の臨床 妊娠・分娩時の薬物治療―最新の使い方は? 留意点は?

75巻1号(2021年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 生殖医療の基礎知識アップデート―患者説明に役立つ最新エビデンス・最新データ

74巻12号(2020年12月発行)

今月の臨床 着床環境の改善はどこまで可能か?―エキスパートに聞く最新研究と具体的対処法

74巻11号(2020年11月発行)

今月の臨床 論文作成の戦略―アクセプトを勝ちとるために

74巻10号(2020年10月発行)

今月の臨床 胎盤・臍帯・羊水異常の徹底理解―病態から診断・治療まで

74巻9号(2020年9月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅱ)―母体合併症の影響は? 新生児スクリーニングはどうする?

74巻8号(2020年8月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅰ)―どんなときに小児科の応援を呼ぶ?

74巻7号(2020年7月発行)

今月の臨床 若年女性診療の「こんなとき」どうする?―多彩でデリケートな健康課題への処方箋

74巻6号(2020年6月発行)

今月の臨床 外来でみる子宮内膜症診療―患者特性に応じた管理・投薬のコツ

74巻5号(2020年5月発行)

今月の臨床 エコチル調査から見えてきた周産期の新たなリスク要因

74巻4号(2020年4月発行)

増刊号 産婦人科処方のすべて2020―症例に応じた実践マニュアル

74巻3号(2020年4月発行)

今月の臨床 徹底解説! 卵巣がんの最新治療―複雑化する治療を整理する

74巻2号(2020年3月発行)

今月の臨床 はじめての情報検索―知りたいことの探し方・最新データの活かし方

74巻1号(2020年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 周産期超音波検査バイブル―エキスパートに学ぶ技術と知識のエッセンス

73巻12号(2019年12月発行)

今月の臨床 産婦人科領域で話題の新技術―時代の潮流に乗り遅れないための羅針盤

73巻11号(2019年11月発行)

今月の臨床 基本手術手技の習得・指導ガイダンス―専攻医修了要件をどのように満たすか?〈特別付録web動画〉

73巻10号(2019年10月発行)

今月の臨床 進化する子宮筋腫診療―診断から最新治療・合併症まで

73巻9号(2019年9月発行)

今月の臨床 産科危機的出血のベストマネジメント―知っておくべき最新の対応策

73巻8号(2019年8月発行)

今月の臨床 産婦人科で漢方を使いこなす!―漢方診療の新しい潮流をふまえて

73巻7号(2019年7月発行)

今月の臨床 卵巣刺激・排卵誘発のすべて―どんな症例に,どのように行うのか

73巻6号(2019年6月発行)

今月の臨床 多胎管理のここがポイント―TTTSとその周辺

73巻5号(2019年5月発行)

今月の臨床 妊婦の腫瘍性疾患の管理―見つけたらどう対応するか

73巻4号(2019年4月発行)

増刊号 産婦人科救急・当直対応マニュアル

73巻3号(2019年4月発行)

今月の臨床 いまさら聞けない 体外受精法と胚培養の基礎知識

73巻2号(2019年3月発行)

今月の臨床 NIPT新時代の幕開け―検査の実際と将来展望

73巻1号(2019年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 エキスパートに学ぶ 女性骨盤底疾患のすべて

72巻12号(2018年12月発行)

今月の臨床 女性のアンチエイジング─老化のメカニズムから予防・対処法まで

72巻11号(2018年11月発行)

今月の臨床 男性不妊アップデート─ARTをする前に知っておきたい基礎知識

72巻10号(2018年10月発行)

今月の臨床 糖代謝異常合併妊娠のベストマネジメント─成因から管理法,母児の予後まで

72巻9号(2018年9月発行)

今月の臨床 症例検討会で突っ込まれないための“実践的”婦人科画像の読み方

72巻8号(2018年8月発行)

今月の臨床 スペシャリストに聞く 産婦人科でのアレルギー対応法

72巻7号(2018年7月発行)

今月の臨床 完全マスター! 妊娠高血圧症候群─PIHからHDPへ

72巻6号(2018年6月発行)

今月の臨床 がん免疫療法の新展開─「知らない」ではすまない今のトレンド

72巻5号(2018年5月発行)

今月の臨床 精子・卵子保存法の現在─「産む」選択肢をあきらめないために

72巻4号(2018年4月発行)

増刊号 産婦人科外来パーフェクトガイド─いまのトレンドを逃さずチェック!

72巻3号(2018年4月発行)

今月の臨床 ここが知りたい! 早産の予知・予防の最前線

72巻2号(2018年3月発行)

今月の臨床 ホルモン補充療法ベストプラクティス─いつから始める? いつまで続ける? 何に注意する?

72巻1号(2018年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科感染症の診断・管理─その秘訣とピットフォール

71巻12号(2017年12月発行)

今月の臨床 あなたと患者を守る! 産婦人科診療に必要な法律・訴訟の知識

71巻11号(2017年11月発行)

今月の臨床 遺伝子診療の最前線─着床前,胎児から婦人科がんまで

71巻10号(2017年10月発行)

今月の臨床 最新! 婦人科がん薬物療法─化学療法薬から分子標的薬・免疫療法薬まで

71巻9号(2017年9月発行)

今月の臨床 着床不全・流産をいかに防ぐか─PGS時代の不妊・不育症診療ストラテジー

71巻8号(2017年8月発行)

今月の臨床 「産婦人科診療ガイドライン─産科編 2017」の新規項目と改正点

71巻7号(2017年7月発行)

今月の臨床 若年女性のスポーツ障害へのトータルヘルスケア─こんなときどうする?

71巻6号(2017年6月発行)

今月の臨床 周産期メンタルヘルスケアの最前線─ハイリスク妊産婦管理加算を見据えた対応をめざして

71巻5号(2017年5月発行)

今月の臨床 万能幹細胞・幹細胞とゲノム編集─再生医療の進歩が医療を変える

71巻4号(2017年4月発行)

増刊号 産婦人科画像診断トレーニング─この所見をどう読むか?

71巻3号(2017年4月発行)

今月の臨床 婦人科がん低侵襲治療の現状と展望〈特別付録web動画〉

71巻2号(2017年3月発行)

今月の臨床 産科麻酔パーフェクトガイド

71巻1号(2017年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 性ステロイドホルモン研究の最前線と臨床応用

69巻12号(2015年12月発行)

今月の臨床 婦人科がん診療を支えるトータルマネジメント─各領域のエキスパートに聞く

69巻11号(2015年11月発行)

今月の臨床 婦人科腹腔鏡手術の進歩と“落とし穴”

69巻10号(2015年10月発行)

今月の臨床 婦人科疾患の妊娠・産褥期マネジメント

69巻9号(2015年9月発行)

今月の臨床 がん妊孕性温存治療の適応と注意点─腫瘍学と生殖医学の接点

69巻8号(2015年8月発行)

今月の臨床 体外受精治療の行方─問題点と将来展望

69巻7号(2015年7月発行)

今月の臨床 専攻医必読─基礎から学ぶ周産期超音波診断のポイント

69巻6号(2015年6月発行)

今月の臨床 産婦人科医必読─乳がん予防と検診Up to date

69巻5号(2015年5月発行)

今月の臨床 月経異常・不妊症の診断力を磨く

69巻4号(2015年4月発行)

増刊号 妊婦健診のすべて─週数別・大事なことを見逃さないためのチェックポイント

69巻3号(2015年4月発行)

今月の臨床 早産の予知・予防の新たな展開

69巻2号(2015年3月発行)

今月の臨床 総合診療における産婦人科医の役割─あらゆるライフステージにある女性へのヘルスケア

69巻1号(2015年1月発行)

今月の臨床 ゲノム時代の婦人科がん診療を展望する─がんの個性に応じたpersonalizationへの道

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