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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科62巻11号

2008年11月発行

雑誌目次

今月の臨床 子宮内膜症治療の最前線―症状に応じた治療戦略

子宮内膜症における最近の話題

著者: 百枝幹雄

ページ範囲:P.1399 - P.1405

はじめに

 2004年に出版された日本産科婦人科学会編『子宮内膜症取扱い規約第2部 治療編・診断編』では,子宮内膜症に対する薬物療法は表1のように整理されていた1).そのなかで,2008年には2つの薬剤が発売された.1つは1月に発売された新規プロゲスチン,ジエノゲスト(商品名 : ディナゲスト®錠1 mg)であり,もう1つは6月に発売された治療用低用量ピル(商品名 : ルナベル®配合錠)である.ここでは,これらの薬剤の臨床成績や特徴を解説したうえで,各々の薬物の特徴をふまえて子宮内膜症の治療法の選択とそのタイミングをどのように組み立てていくか,ガイドラインを提示する.

子宮内膜症の症状からみた治療法の選択

著者: 奈須家栄 ,   楢原久司

ページ範囲:P.1407 - P.1411

はじめに

 子宮内膜症とは,子宮内膜あるいはその類似組織が子宮外でエストロゲン依存性に発育・増殖する疾患であり,生殖年齢女性の5~10%に発症するといわれている1).子宮内膜症病巣は一般的に骨盤内,特に子宮,卵巣,ダグラス窩腹膜,仙骨子宮靱帯および直腸に存在することが多い.頻度は低いものの,肺,胸膜,横隔膜,胆嚢,小腸,虫垂,膀胱,尿管,四肢などにも発症する.子宮内膜症の大部分は生命にかかわる疾患ではないが,主徴である疼痛と妊孕性の低下により,女性のquality of life(QOL)を著しく損なう.

 子宮内膜症の治療は基本的に症状に基づいて行われるべきであり,治療目標は,(1)疼痛の除去,(2)子宮内膜症病巣の消失,(3)挙児希望に対する不妊治療の3つである2).そこで,子宮内膜症を取り扱う際には,(1)疼痛の程度と性質,(2)挙児希望の有無,(3)器質的病変,(4)本疾患による不妊の有無などを客観的に評価して,患者の要望や長期予後を考慮し治療法を選択する必要がある.本疾患に対する治療法には薬物療法と手術療法があるが,いずれの症状を対象として治療するかで選択する治療法が異なってくる.不妊症には腹腔鏡下手術が優先し,疼痛には症例に応じて薬物療法と手術療法を選択することになる.加えて,卵巣子宮内膜症性嚢胞の存在も,治療法を選択するうえで重要な因子となる.

 実地臨床における子宮内膜症治療に際しては,European Society of Human Reproduction and Embryology(ESHRE)のガイドライン(2007)3)や日本産科婦人科学会の子宮内膜症取扱い規約(2004)4)に沿った治療方針が望まれるが,薬物療法を選択するか,手術療法を選択するか,そのなかでどのような薬剤,術式を選択するかはそれぞれの症例により個別に対応する必要がある.本稿では症状・病状に応じた子宮内膜症に対する治療法について,基本的な考え方を概説する.

子宮内膜症治療の問題点

著者: 荒井真衣子 ,   村上節

ページ範囲:P.1412 - P.1415

はじめに

 子宮内膜症の治療上の最大の問題点は再発である.すなわち,若年者に好発し根治手術を選択することができない子宮内膜症の治療では,薬物療法,手術療法いずれにあっても再発が避けられない.こうした状況のなかで,今回は本邦でよく使用されてきたGnRHアゴニスト療法による副作用,特に骨量低下対策と,手術による卵巣機能の低下について最近の知見を加えながら考察する.

【「痛み」に対する治療】

1.子宮内膜症の痛みとQOL

著者: 安達知子

ページ範囲:P.1417 - P.1421

はじめに

 子宮内膜症は近年増加傾向にあり,無症状から急性腹症に至るまで多彩な症状を示す.月経痛をはじめとする種々の痛み,不妊,卵巣嚢胞形成やその悪性化の可能性など,生殖年齢の女性に心身ともに著しくQOLを低下させやすい疾患である.治療は,鎮痛剤,ホルモン治療,手術治療,不妊治療が中心となるが,本症を完治させることは困難であり,上手に症状に対処しながら,本症の進行を抑制していくことが重要である.本稿では特に痛みとQOLについて解説する.

2.子宮内膜症の痛みに対する薬物治療

著者: 北脇城

ページ範囲:P.1423 - P.1427

はじめに

 子宮内膜症は,子宮内膜またはその類似組織が子宮以外の部位で増殖,発育し,機能する疾患である.性成熟期女性の約10%が罹患する良性の慢性疾患であり,月経痛,慢性骨盤痛,性交痛などの疼痛および不妊をもたらすことによって女性のquality of life(QOL)を著しく損ねる.

 本稿では,内分泌療法を中心とした薬物療法の効果と限界を述べ,実地臨床における適切な選択肢を考えていく.

3.子宮内膜症の痛みに対する漢方療法

著者: 後山尚久

ページ範囲:P.1428 - P.1433

はじめに

 子宮内膜症の症状のなかで最も治療を期待されるのが月経痛である.初期には月経時の痛みを主徴候とするが,進行すると月経時以外にも腰痛や下腹部痛が出現し,その痛みは性成熟期女性のquality of life(QOL)を著しく損なう.月経痛や骨盤痛は,必ずしも病巣の拡大や進展と一致せず,子宮内膜症そのものの治療とは独立した痛みの治療が要求される場合もある1).子宮腺筋症の41.2%,子宮内膜症の51.9%に強い月経痛が認められ,痛みへの対応が治療の主軸となることがわかる1)

 漢方医学の症候論において,「月経痛」や「月経困難症」は一般的には独立した症状としては扱われず,当然,子宮内膜症という病名に対する処方も存在しない.したがって漢方治療は随証による.駆瘀血生薬や生薬の芍薬,附子を含む方剤が痛みを主体とする疾患の治療に用いられている.また,痛みの基本病態には,主に「瘀血」と「水毒」が関与しているといえるため「利水生薬」も高い頻度で用いられている.もちろん個々の症例によってその病態はさまざまであり,漢方医療の基盤としての個別的な対応が必要である2).子宮内膜症の漢方治療は,標症としての月経痛や月経過多を代表とする月経困難症と本症の内膜症病巣(腫瘤,癒着)の両方の治療を目指しており,随証を基本としたうえで,月経困難症に焦点を当てながら病気そのものの進展を抑止し,さらに妊孕能を低下させないという方向性となる.

 具体的な治療方剤として,桂枝茯苓丸や当帰芍薬散などの駆瘀血剤,あるいは攣急抑止として芍薬甘草湯が,その症状緩和のために比較的高い頻度で処方されているが,近年,GnRH agonistによる治療時の副作用緩和や子宮内膜症の再燃抑止の目的においても試みられるようになっている3, 4)

4.子宮内膜症性疼痛に対する手術療法

著者: 内出一郎 ,   森田峰人

ページ範囲:P.1434 - P.1437

はじめに

 子宮内膜症は,近隣臓器と強く癒着を引き起こし,解剖学的位置のずれ,強い牽引が引き起こされるため,月経痛,骨盤痛,性交時痛,排便痛などの疼痛症状を呈することが多い.子宮内膜症性疼痛に対する手術療法の目的は,癒着剥離を行うことで解剖学的位置を矯正し,牽引に伴う疼痛を緩和すると同時に子宮内膜症病変を除去することで病気の進展を抑制することであると考えている.

【「不妊」に対する治療】

1.子宮内膜症性不妊に対する手術療法―チョコレート嚢胞と深部子宮内膜症に対する取り組みより

著者: 松本貴 ,   佐伯愛 ,   奥久人 ,   久野敦 ,   山口裕之 ,   伊熊健一郎

ページ範囲:P.1439 - P.1443

はじめに

 子宮内膜症は生殖可能な女性の約10%に発生し,月経困難症,骨盤痛,さらに不妊症の大きな原因の1つになっている.子宮内膜症による妊孕能低下の機序としては,(1)卵巣卵管周囲の癒着による解剖学的異常(卵子のキャッチアップ障害),(2)卵巣子宮内膜症性嚢胞による正常卵巣組織の線維化や過伸展,(3)病巣から分泌されるサイトカインやマクロファージによる受精卵や子宮内環境への悪影響など多岐にわたると考えられている.子宮内膜症による不妊に対しては,一定の治療指針はなく,ある施設ではIVF─ETや卵巣チョコレート嚢胞に対する経腟エタノール固定を先行させたり,また別の施設では開腹手術や腹腔鏡下手術を施行したりするなど,施設による治療方針の差が大きい.

 なかでも,卵巣チョコレート嚢胞は子宮内膜症患者の17~44%に存在するといわれており1, 2),不妊症例における取り扱いには苦慮することが多い.この卵巣チョコレート嚢胞に対する保存手術としては,腹腔鏡下嚢胞核出術が一般的になっており,再発や妊娠率の観点からも卵巣チョコレート嚢胞の凝固処置よりも有効とする報告3, 4)がみられる.しかし,その一方でIVF施行時の採卵数が減少するとの報告5)や腹腔鏡下嚢胞核出術が原始卵胞の消失や卵巣間質の障害をきたす可能性を示唆する報告6)もみられる.

 以上のような背景のもと,当科ではこのような問題点の打開策として,200倍希釈バソプレッシンを卵巣チョコレート嚢胞壁と正常卵巣組織との間隙に局注することで,正常卵巣により愛護的な手技をもって嚢胞を核出する術式の開発を進めてきた7, 8)

 また,子宮内膜症では子宮内膜上皮細胞,間質細胞が正常組織のなかへと浸潤し,月経のたびに出血や炎症を繰り返し,組織の線維化や癒着が引き起こされる.重症例になると解剖学的構造は大きくゆがみ,手術操作時には誤解が生じやすく,他臓器の損傷リスクも高くなる.妊孕能を回復させるためには,できるだけ精細な手術操作により,正常組織を傷つけず子宮内膜症病変だけを切除もしくは焼灼しなければならない.

 腹腔鏡下手術では骨盤内を拡大して観察することができるため,微細な操作を行うのに適している.また,鉗子などの径が細いため,十分なスペースが確保されないような場合でも狭いところでの手術操作が可能であり,アクセスの点でも開腹手術よりも有利な手法と考えられる.本稿では,卵巣チョコレート嚢胞の核出手技7, 8)と子宮内膜症病変切除に対するmicrosurgical approach 9~11)を中心に,当科で行っている腹腔鏡下手術手技について述べる.

2.子宮内膜症を伴う不妊女性に対するART療法

著者: 柴原浩章 ,   廣瀬典子 ,   平野由紀 ,   鈴木達也 ,   高見澤聡 ,   鈴木光明

ページ範囲:P.1445 - P.1449

はじめに

 子宮内膜症は生殖年齢の女性に好発し,その不妊症発症への影響の有無が論じられてきた.子宮内膜症が不妊症にかかわる可能性のある病態としては,(1)骨盤内癒着,特に卵管采周囲の癒着による卵子のpick up障害,(2)卵胞内環境の変化による卵子発育への影響,(3)腹水中に存在する炎症性サイトカインによる配偶子や胚に対する悪影響,などが想定されている.

 しかしながら,子宮内膜症が妊孕性に与える影響には不明な点が多い.子宮内膜症初期の腹膜病変でも腹腔鏡下焼灼などの処理が妊孕性の改善につながる症例を経験する半面,チョコレート嚢胞のように明らかな子宮内膜症が存在する進行例においても,自然妊娠の成立は稀でない.このように,子宮内膜症の重症度と不妊治療成績の間に一定の法則が存在しないことが,頻度の高い疾患でありながら子宮内膜症を合併する不妊症女性に対する治療法にエビデンスを構築することが困難な原因となっている.

 一方で体外受精・胚移植(in vitro fertilization─embryo transfer : IVF─ET)や重症男性不妊症に対する卵細胞質内精子注入法(intracytoplasmic sperm injection : ICSI)などの生殖補助医療(assisted reproductive technology : ART)は,step upの最終的な位置づけではあるが不妊症カップルに対する標準的な治療法となり,瞬く間に多数の施設で実施されるに至った.このような状況下において,不妊症治療機関のなかで腹腔鏡まで施行できる施設は限定されている.したがって,例えば初期の子宮内膜症の存在が明白にされないまま,ARTを含め不妊治療が行われている可能性も十分ある.しかるに,子宮内膜症と不妊症の関係は施設や医師により一定の認識に至らず,今後どのような共通の尺度を用いて対応を進めるべきかという課題がある.

 本稿では最近の文献報告に基づき,子宮内膜症を有する不妊女性に対するART療法の現状について述べる.

【「チョコレート嚢胞の悪性化」への対応】

1.チョコレート嚢胞の悪性化とそのリスク評価

著者: 島田宗昭 ,   寺川直樹

ページ範囲:P.1450 - P.1453

はじめに

 生殖年齢女性の約10%に発生する子宮内膜症は月経痛や不妊の原因となり,女性のquality of lifeを著しく損なう疾患である.また,本症は良性疾患でありながら,高い増殖能や浸潤能を有し類腫瘍性格を示すことが知られている.

 疫学および臨床病理学的観点から,子宮内膜症と明細胞腺癌や類内膜腺癌などの上皮性卵巣癌との深い関連が指摘されている.しかしながら,子宮内膜症の悪性化に関する詳細な分子メカニズムはいまだ明らかでなく,悪性化を念頭に置いた子宮内膜症の管理については,一定の見解が得られていない.

 本稿では,子宮内膜症の悪性化に関して,疫学,臨床病理学および分子生物学的研究成果と子宮内膜症悪性化に関するリスク因子について概説する.

2.卵巣チョコレート嚢胞の取り扱い―悪性変化の観点から

著者: 小林浩

ページ範囲:P.1454 - P.1457

はじめに

 卵巣チョコレート嚢胞の0.5~1.0%が卵巣癌に移行する可能性が示唆されている1~3).子宮内膜症全体の癌化に関しては,高いものではその頻度は2.5%以上との報告もある4).また,骨盤腹膜由来の子宮内膜症からは肉腫の発生頻度が高いことも示唆されている.子宮腺筋症からの肉腫の発生も報告されるようになり,子宮内膜症と悪性化がクローズアップされている.

【「特殊な部位の子宮内膜症」に対する治療】

1.深部子宮内膜症(ダグラス窩子宮内膜症)

著者: 杉並洋

ページ範囲:P.1458 - P.1463

はじめに

 図1は筆者の前任地である京都医療センターにおいて腹腔鏡下手術を受けた子宮内膜症症例を臨床進行期(revised AFS classification)別および手術実施年期別に示したものである.1991~1995年期ではrAFS─IIIやIVといった進行症例は少なかったのであるが,年期が進むにつれて進行症例数が増加しており,2002~2004年期に至ると腹腔鏡下手術を実施したものの大多数が進行症例であった.臨床進行期分類を行う際の得点表を参照すれば明白なのであるが,rAFS─IV症例の大多数およびIII症例のかなりの部分が子宮内膜症性のダグラス窩閉鎖を伴っている.

 臨床進行期群別の平均年齢に関して,1991~1998年期症例について検討した際には統計学的差異を認めなかったのであるが,1999~2004年期症例について検討した成績は以下のごとくであった.すなわち,rAFS─I : 29.2±4.8歳(n=18),II : 30.2±6.1歳(n=33),III : 31.5±5.6歳(n=101),IV : 32.9±6.1歳(n=153)であり,臨床進行期と年齢との間に正の相関性が認められた(p<0.05).子宮内膜症が進行性の疾患であるという仮説に則れば,年齢と臨床進行期とがリンクするというのは当然のことであろう.また,1991~1998年期症例の平均年齢は29.8±5.3歳(n=238)だったのであるが,1999~2004年期症例のそれは31.9±6.0歳(n=305)であった.これら2つの母集団の平均年齢は明らかに異なっており(p<0.001),最近では高年齢の症例が増加してきている.女性の晩婚化などの社会現象が進んでいる現状をふまえると,高年齢で進行した子宮内膜症例が増加していくのは避けられない現象と思われる.図1に示すような傾向は,京都医療センターだけのものではなく全国的なものであると思われる.したがって,進行症例,換言すればダグラス窩深部子宮内膜症に対する的確な対応がわれわれにとって今後ますます重要な命題となると考える.

 さて,ダグラス窩閉鎖を伴うような深部子宮内膜症の診断に直腸診は欠かせない.直腸診によりダグラス窩に圧痛を伴った硬結を触れ,子宮可動性制限があればほぼ確実にこれを診断できる.ダグラス窩深部子宮内膜症症例の多くは非常に強い臨床症状を有している.月経痛,排便痛,性交痛などである.妊孕能低下も子宮内膜症に付随する臨床症状である.これらの臨床症状は罹患女性のQOL低下をもたらす.低下したQOLを回復する治療法は薬物療法と手術療法とに大別される.子宮内膜症,特に子宮内膜症性疼痛に対する薬物療法については他章で述べられているので本稿ではこれは省略する.ただ,現時点ではいずれの薬物療法も子宮内膜症を治癒させるものではない.

 子宮内膜症に対して治癒的効果を有するのは手術療法である.われわれは子宮内膜症病巣の完全除去を腹腔鏡下子宮内膜症手術のゴールに設定して治療している.子宮内膜症を腹腔鏡下に除去すると,疼痛などの臨床症状は改善し1),低下していた妊孕性が回復する2).図2は腹腔鏡下手術後の妊孕性を手術年期群別に検討したものである.前述のごとく,手術年期が進むにつれて進行子宮内膜症症例が増加しているのであるが,術後の妊孕性については群間の差異が認められない.すなわち,たとえ進行した子宮内膜症症例であったとしても,子宮内膜症を腹腔鏡下に除去することにより妊孕能が回復する.

2.異所性子宮内膜症

著者: 武内裕之

ページ範囲:P.1465 - P.1473

異所性子宮内膜症とは

 子宮内膜症とは,子宮内膜組織が子宮以外に認められる病態を総称する.子宮内膜症の代表的な発生部位は,(1)腹膜,(2)卵巣,(3)ダグラス窩の3つであり,通常,産婦人科で取り扱う内膜症のほとんどがこれら3種類の病態である1)

 “異所性子宮内膜症”の明らかな定義はないが,最もポピュラーな3つの病態以外の内膜症を総称するものと考えられる.異所性子宮内膜症として頻度の高い順に列挙すると,腸管子宮内膜症,尿路系子宮内膜症,月経随伴性気胸,腹壁子宮内膜症などが挙げられる.本稿では,これら異所性子宮内膜症の病態を解説し,治療についても述べる.

子宮内膜症治療薬の将来展望

著者: 岩部富夫 ,   原田省

ページ範囲:P.1474 - P.1477

はじめに

 子宮内膜症は生殖年齢女性のおよそ10%に発生し,月経痛と不妊を惹き起こし,quality of lifeを著しく損なう疾患である.本症の発生・病因に対して多くの研究がなされてきたが,いまだ明らかとなっていない.本症は卵巣ホルモンであるエストロゲンに依存して発生・増殖することから,本症に対する薬物療法としては血中エストロゲンレベルの低下とエストロゲン作用の拮抗を目的としてホルモン療法が行われてきた.これまで,子宮内膜症治療薬としてダナゾールとGnRHアゴニスト製剤(GnRHa)が主に使用されてきた.しかしながら,これら治療薬使用の期間が6か月以内と限定されており,治療中の副作用の発現や治療後の症状の再発が問題であった.

 最近になり,子宮内膜症に対して第4世代のプロゲスチンであるディナゲスト®が発売され,さらに子宮内膜症の疼痛症状には一相性低用量ピルと同じ成分であるルナベル®も使用できるようになった.一方,避妊目的での使用が認められているレボノルゲストレル付加intrauterine systemであるミレーナ®は,欧州では子宮腺筋症などに適応が認められている.これらの薬剤は,長期間の使用が可能であり,今後は症例に応じた治療薬の選択が迫られるものと思われる.本稿においては,国内では未承認であるが,将来は子宮内膜症治療薬となる可能性のあるほかの薬剤について述べる.

連載 産婦人科MRI 何を考えるか?・15

右下腹部腫瘤で来院した51歳の女性

著者: 山岡利成

ページ範囲:P.1395 - P.1397

 右下腹部腫瘤で来院した51歳の女性.精査のため,MRが施行された.

教訓的症例から学ぶ産婦人科診療のピットフォール・38

妊娠中に著明な貧血を呈した症例(遺伝性球状赤血球症合併妊娠)

著者: 窪田尚弘 ,   杉本公平 ,   高田全 ,   青木宏明

ページ範囲:P.1478 - P.1483

症 例

 患 者 : 42歳,0経妊・0経産

 既往歴 : 胆石,肝・脾臓腫大(他院にて経過観察中)

 現病歴 : 妊娠9週時の検査では,Hb 9.4 g/dlと軽度貧血を認める以外に異常所見はなく,妊娠16週までは妊娠経過に異常を認めなかった.しかし,妊娠18週頃より全身倦怠感を認め,妊娠20週1日の妊婦健診時に易疲労感,食欲低下,37℃台の微熱を訴え,同時に施行した末梢血液検査ではHb 6.3 g/dlと貧血を認め,鉄剤の投与にて経過を観察した.20週6日,全身倦怠感が著明となり,Hb 4.5 g/dlと貧血は悪化した.胎児の発育など妊娠経過は特に異常所見を認めなかった.この時点で,母親が以前に溶血性貧血にて脾臓摘出を受けたことが判明し,家族性の溶血性貧血の可能性を考え,当院内科と相談し今後の治療を行った.

 検査所見 : LDH 354 IU/l,T─BIL 0.8 mg/dl,Fe 243 μg/dl,CRP 0.96 mg/dl,TSH 1.226 μIU/ml,F─T3 2.41 pg/ml,F─T4 1.09 ng/dl,WBC 9,700/μl,RBC 1.35×106/μl,Hb 4.5 g/dl,Hct 12.5%,MCV 92.7fl,MCHC 35.9%,網状赤血球4.04%,直接・間接クームスともに陰性,ハプトグロビン31 mg/dlであった.

病院めぐり

熊本市立熊本市民病院

著者: 石松順嗣

ページ範囲:P.1486 - P.1486

 熊本市立熊本市民病院は熊本県のほぼ中央の熊本市に位置し,昭和21年に熊本市立民生病院として開設され,昭和24年に熊本市立熊本市民病院と名称を変更し現在に至っています.現在,病床数は562床,診療科目は28科で,医師105名,前期研修医19名が勤務しています.病院は熊本県の癌拠点病院,総合周産期母子医療センター,臨床研修指定病院などの指定を受けており,熊本県の医療の拠点をなす病院です.

 産婦人科に関しては,医師数は8名(産婦人科認定医6名,レジデント2名)で,男性医師6名,女性医師2名ですが,女性医師の1名は現在産休中であり,男性医師の1名は新生児センターで研修中のため実質6名の勤務です.病床数は総合周産期母子医療センターの指定を受けており,MFICUが6床,一般病床49床の合計55床です.外来診察は5名で担当し,原則として月曜日から金曜日の午前中ですが,実際は午前中に終了することはありません.残りの1名で病棟の処置を行うために急患が来た場合には対応に苦慮します.午後は月曜日は放射線科医師,薬剤師とともに手術患者のカンファランスを行います.火曜,水曜,木曜日は手術ですが,外来診察の状況により手術開始が遅れることもしばしばで,昼食もろくに取れてないのが現状です.金曜日は新生児科との妊婦,新生児の症例検討を行います.

熊本赤十字病院

著者: 中村直樹

ページ範囲:P.1487 - P.1487

 当院は,病床数480床,診療科目21科,医師数150名を有し,熊本市の産科・婦人科を有する4つの総合病院(熊本大学病院など)の1つです.診療科と別に国際救援部が存在し,国外の災害時に派遣されることもしばしばです.毎朝,総合医局で全員出席の申し送りがあり,他科との風通しがきわめて良好です.産婦人科は,周産期,悪性腫瘍,救急を柱とし,産婦人科全般にわたり対応し,豊富な臨床経験に基づく質の高い医療を提供しています.日産婦学会専門医制度卒後研修指導施設,周産期新生児専門医暫定研修施設,地域周産期母子医療センターの認定を受けています.現在,4名のスタッフ(ほかに1名が育休中)に加えて後期研修医1名,初期研修員3~4名で,年間500例の分娩,600例の手術をこなしています.

 周産期においては,地域周産期母子医療センターとして,未だ整備されていない熊本の周産期医療に貢献すべく,当院で可能な範囲で母体搬送を受け入れています.この5年間の年間分娩数はほぼ500例を推移してますが,ハイリスク妊婦の割合は増加の一途をたどっており,帝王切開率も高率(10%→30%前後)となっています.産科としての基本姿勢は,可能な限り経腟分娩を行うことですが,母児に安全な分娩を前提としています.また一方では,助産師外来を設け,母児同室,母乳促進,乳房外来,育児相談などを行っています(全国でも数少ない母性看護専門看護師がいます).

Estrogen Series・84

経口避妊薬(oral contraceptive : OC)と卵巣癌の予防

著者: 矢沢珪二郎

ページ範囲:P.1489 - P.1491

 最近のLancet誌からOCと卵巣癌との関連を調べた大規模調査の論文をご紹介したい.

 

 要約 : 経口避妊薬(OC)はすでに全世界で20万件の卵巣癌を予防し,卵巣癌による死亡を10万件阻止した.現在のOC使用者数から推定すると,今後数十年間にわたり,年間3万件の卵巣癌を予防し続けることになるであろう.

 

 1960年代以降,OCは最も重要な避妊法となって定着している.英国では,16~49歳の年齢層ではその25%がOCを使用し,16~24歳の年齢層では62%が使用している.米国でも,15~44歳の年齢層女性の19%,20~24歳の年齢層では32%がOCを使用している.今日の低用量のOCは安全なものといってよい.

症例

スプレー式凍結療法が有効であった妊娠に合併したlarge sizeの子宮頸管ポリープの1例

著者: 佐藤賢一郎 ,   森下美幸 ,   鈴木美紀 ,   佐藤大介 ,   水内英充 ,   水内将人 ,   両坂美和 ,   北島義盛 ,   塚本健一 ,   藤田美悧

ページ範囲:P.1493 - P.1497

 今回われわれは,スプレー式凍結療法により良好な経過を得た妊娠合併子宮頸管ポリープの1例を経験した.症例は34歳,1経妊・1経産で,既往歴・家族歴に特記すべきことはない.妊娠にて当科を受診したところlarge sizeの子宮頸管ポリープを認めた.経過中に出血,帯下異常の訴えがあり,大きいことと軟らかくて脆く,易出血性のため摘出処置は困難と判断し,インフォームド・コンセントのうえ細胞診,生検による悪性の検索と凍結療法を行う方針とした.1週間ごとに腟内ポピドンヨード消毒とスプレー式凍結療法を施行したところ,2回目終了後より縮小が認められ,4回目終了時には止血し,外子宮口に子宮頸管ポリープは認められなくなった.その後も再増大,出血はなく,妊娠40週0日で自然頭位分娩し,母児ともに特に問題はなかった.妊娠に合併した子宮頸管ポリープの治療法の1つとして,細胞診,生検による悪性の否定とスプレー式凍結療法が有効である可能性がある.

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編集後記

著者: 倉智博久

ページ範囲:P.1506 - P.1506

 今年は,まさに,産婦人科にとって激動の年です.8月20日には「県立大野病院事件」が無罪で結審しましたし,来年1月からは待望の「産科無過失補償制度」がスタートしようとしています.「医療安全調査委員会」第三次試案の行方はいまだ不透明ですが,産婦人科医としては,関心の深い問題です.

 最も重要な関心事は,何といっても「県立大野病院事件」でしょう.幸い加藤医師の無罪が確定しましたが,この事件では誰も幸せにはなれなかったことにもっと注目する必要があります.加藤先生は,無罪確定後も「長い,つらい2年半だった」と述懐していますが,勝訴しても最良の結果が元の情況への復帰です.この2年半は何も生み出してはいないのです.一貫して支援してこられた福島県立医科大学の佐藤章教授にとっても,産婦人科医会の支援メンバーにとっても,まったく得るもののない時間だったと思われます.一方,遺族の方々にも不満とやりきれない気持ちが残ったことでしょう.

 医療現場では,救い得ない患者がいることは当然です.時には過誤も起こり,それによる重大な結末も起こります.結果が悪ければ,何が何でも医師が責められるという最近の風潮は由々しいことです.医療事故が起こった場合には,隠蔽することなく患者とその家族に説明し,過誤があれば患者が失った損失を補償することは当然ですし,時には行政処分を受けることもあるでしょう.しかし,刑事責任は別です.診療行為に対して,結果が悪いからといって刑事罰を科そうとすることは,今回のような不幸を招く可能性を孕んでいると思われます

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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今月の臨床 帝王切開分娩のすべて―この1冊でわかるNew Normal Standard

76巻11号(2022年11月発行)

今月の臨床 生殖医療の安全性―どんなリスクと留意点があるのか?

76巻10号(2022年10月発行)

今月の臨床 女性医学から読み解くメタボリック症候群―専門医のための必須知識

76巻9号(2022年9月発行)

今月の臨床 胎児発育のすべて―FGRから巨大児まで

76巻8号(2022年8月発行)

今月の臨床 HPVワクチン勧奨再開―いま知りたいことのすべて

76巻7号(2022年7月発行)

今月の臨床 子宮内膜症の最新知識―この1冊で重要ポイントを網羅する

76巻6号(2022年6月発行)

今月の臨床 生殖医療・周産期にかかわる法と倫理―親子関係・医療制度・虐待をめぐって

76巻5号(2022年5月発行)

今月の臨床 妊娠時の栄養とマイナートラブル豆知識―妊娠生活を快適に過ごすアドバイス

76巻4号(2022年4月発行)

増刊号 最新の不妊診療がわかる!―生殖補助医療を中心とした新たな治療体系

76巻3号(2022年4月発行)

今月の臨床 がん遺伝子検査に基づく婦人科がん治療―最前線のレジメン選択法を理解する

76巻2号(2022年3月発行)

今月の臨床 妊娠初期の経過異常とその対処―流産・異所性妊娠・絨毛性疾患の診断と治療

76巻1号(2022年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科医が知っておきたい臨床遺伝学のすべて

75巻12号(2021年12月発行)

今月の臨床 プレコンセプションケアにどう取り組むか―いつ,誰に,何をする?

75巻11号(2021年11月発行)

今月の臨床 月経異常に対するホルモン療法を極める!―最新エビデンスと処方の実際

75巻10号(2021年10月発行)

今月の臨床 産科手術を極める(Ⅱ)―分娩時・産褥期の処置・手術

75巻9号(2021年9月発行)

今月の臨床 産科手術を極める(Ⅰ)―妊娠中の処置・手術

75巻8号(2021年8月発行)

今月の臨床 エキスパートに聞く 耐性菌と院内感染―産婦人科医に必要な基礎知識

75巻7号(2021年7月発行)

今月の臨床 専攻医必携! 術中・術後トラブル対処法―予期せぬ合併症で慌てないために

75巻6号(2021年6月発行)

今月の臨床 大規模災害時の周産期医療―災害に負けない準備と対応

75巻5号(2021年5月発行)

今月の臨床 頸管熟化と子宮収縮の徹底理解!―安全な分娩誘発・計画分娩のために

75巻4号(2021年4月発行)

増刊号 産婦人科患者説明ガイド―納得・満足を引き出すために

75巻3号(2021年4月発行)

今月の臨床 女性のライフステージごとのホルモン療法―この1冊ですべてを網羅する

75巻2号(2021年3月発行)

今月の臨床 妊娠・分娩時の薬物治療―最新の使い方は? 留意点は?

75巻1号(2021年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 生殖医療の基礎知識アップデート―患者説明に役立つ最新エビデンス・最新データ

74巻12号(2020年12月発行)

今月の臨床 着床環境の改善はどこまで可能か?―エキスパートに聞く最新研究と具体的対処法

74巻11号(2020年11月発行)

今月の臨床 論文作成の戦略―アクセプトを勝ちとるために

74巻10号(2020年10月発行)

今月の臨床 胎盤・臍帯・羊水異常の徹底理解―病態から診断・治療まで

74巻9号(2020年9月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅱ)―母体合併症の影響は? 新生児スクリーニングはどうする?

74巻8号(2020年8月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅰ)―どんなときに小児科の応援を呼ぶ?

74巻7号(2020年7月発行)

今月の臨床 若年女性診療の「こんなとき」どうする?―多彩でデリケートな健康課題への処方箋

74巻6号(2020年6月発行)

今月の臨床 外来でみる子宮内膜症診療―患者特性に応じた管理・投薬のコツ

74巻5号(2020年5月発行)

今月の臨床 エコチル調査から見えてきた周産期の新たなリスク要因

74巻4号(2020年4月発行)

増刊号 産婦人科処方のすべて2020―症例に応じた実践マニュアル

74巻3号(2020年4月発行)

今月の臨床 徹底解説! 卵巣がんの最新治療―複雑化する治療を整理する

74巻2号(2020年3月発行)

今月の臨床 はじめての情報検索―知りたいことの探し方・最新データの活かし方

74巻1号(2020年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 周産期超音波検査バイブル―エキスパートに学ぶ技術と知識のエッセンス

73巻12号(2019年12月発行)

今月の臨床 産婦人科領域で話題の新技術―時代の潮流に乗り遅れないための羅針盤

73巻11号(2019年11月発行)

今月の臨床 基本手術手技の習得・指導ガイダンス―専攻医修了要件をどのように満たすか?〈特別付録web動画〉

73巻10号(2019年10月発行)

今月の臨床 進化する子宮筋腫診療―診断から最新治療・合併症まで

73巻9号(2019年9月発行)

今月の臨床 産科危機的出血のベストマネジメント―知っておくべき最新の対応策

73巻8号(2019年8月発行)

今月の臨床 産婦人科で漢方を使いこなす!―漢方診療の新しい潮流をふまえて

73巻7号(2019年7月発行)

今月の臨床 卵巣刺激・排卵誘発のすべて―どんな症例に,どのように行うのか

73巻6号(2019年6月発行)

今月の臨床 多胎管理のここがポイント―TTTSとその周辺

73巻5号(2019年5月発行)

今月の臨床 妊婦の腫瘍性疾患の管理―見つけたらどう対応するか

73巻4号(2019年4月発行)

増刊号 産婦人科救急・当直対応マニュアル

73巻3号(2019年4月発行)

今月の臨床 いまさら聞けない 体外受精法と胚培養の基礎知識

73巻2号(2019年3月発行)

今月の臨床 NIPT新時代の幕開け―検査の実際と将来展望

73巻1号(2019年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 エキスパートに学ぶ 女性骨盤底疾患のすべて

72巻12号(2018年12月発行)

今月の臨床 女性のアンチエイジング─老化のメカニズムから予防・対処法まで

72巻11号(2018年11月発行)

今月の臨床 男性不妊アップデート─ARTをする前に知っておきたい基礎知識

72巻10号(2018年10月発行)

今月の臨床 糖代謝異常合併妊娠のベストマネジメント─成因から管理法,母児の予後まで

72巻9号(2018年9月発行)

今月の臨床 症例検討会で突っ込まれないための“実践的”婦人科画像の読み方

72巻8号(2018年8月発行)

今月の臨床 スペシャリストに聞く 産婦人科でのアレルギー対応法

72巻7号(2018年7月発行)

今月の臨床 完全マスター! 妊娠高血圧症候群─PIHからHDPへ

72巻6号(2018年6月発行)

今月の臨床 がん免疫療法の新展開─「知らない」ではすまない今のトレンド

72巻5号(2018年5月発行)

今月の臨床 精子・卵子保存法の現在─「産む」選択肢をあきらめないために

72巻4号(2018年4月発行)

増刊号 産婦人科外来パーフェクトガイド─いまのトレンドを逃さずチェック!

72巻3号(2018年4月発行)

今月の臨床 ここが知りたい! 早産の予知・予防の最前線

72巻2号(2018年3月発行)

今月の臨床 ホルモン補充療法ベストプラクティス─いつから始める? いつまで続ける? 何に注意する?

72巻1号(2018年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科感染症の診断・管理─その秘訣とピットフォール

71巻12号(2017年12月発行)

今月の臨床 あなたと患者を守る! 産婦人科診療に必要な法律・訴訟の知識

71巻11号(2017年11月発行)

今月の臨床 遺伝子診療の最前線─着床前,胎児から婦人科がんまで

71巻10号(2017年10月発行)

今月の臨床 最新! 婦人科がん薬物療法─化学療法薬から分子標的薬・免疫療法薬まで

71巻9号(2017年9月発行)

今月の臨床 着床不全・流産をいかに防ぐか─PGS時代の不妊・不育症診療ストラテジー

71巻8号(2017年8月発行)

今月の臨床 「産婦人科診療ガイドライン─産科編 2017」の新規項目と改正点

71巻7号(2017年7月発行)

今月の臨床 若年女性のスポーツ障害へのトータルヘルスケア─こんなときどうする?

71巻6号(2017年6月発行)

今月の臨床 周産期メンタルヘルスケアの最前線─ハイリスク妊産婦管理加算を見据えた対応をめざして

71巻5号(2017年5月発行)

今月の臨床 万能幹細胞・幹細胞とゲノム編集─再生医療の進歩が医療を変える

71巻4号(2017年4月発行)

増刊号 産婦人科画像診断トレーニング─この所見をどう読むか?

71巻3号(2017年4月発行)

今月の臨床 婦人科がん低侵襲治療の現状と展望〈特別付録web動画〉

71巻2号(2017年3月発行)

今月の臨床 産科麻酔パーフェクトガイド

71巻1号(2017年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 性ステロイドホルモン研究の最前線と臨床応用

69巻12号(2015年12月発行)

今月の臨床 婦人科がん診療を支えるトータルマネジメント─各領域のエキスパートに聞く

69巻11号(2015年11月発行)

今月の臨床 婦人科腹腔鏡手術の進歩と“落とし穴”

69巻10号(2015年10月発行)

今月の臨床 婦人科疾患の妊娠・産褥期マネジメント

69巻9号(2015年9月発行)

今月の臨床 がん妊孕性温存治療の適応と注意点─腫瘍学と生殖医学の接点

69巻8号(2015年8月発行)

今月の臨床 体外受精治療の行方─問題点と将来展望

69巻7号(2015年7月発行)

今月の臨床 専攻医必読─基礎から学ぶ周産期超音波診断のポイント

69巻6号(2015年6月発行)

今月の臨床 産婦人科医必読─乳がん予防と検診Up to date

69巻5号(2015年5月発行)

今月の臨床 月経異常・不妊症の診断力を磨く

69巻4号(2015年4月発行)

増刊号 妊婦健診のすべて─週数別・大事なことを見逃さないためのチェックポイント

69巻3号(2015年4月発行)

今月の臨床 早産の予知・予防の新たな展開

69巻2号(2015年3月発行)

今月の臨床 総合診療における産婦人科医の役割─あらゆるライフステージにある女性へのヘルスケア

69巻1号(2015年1月発行)

今月の臨床 ゲノム時代の婦人科がん診療を展望する─がんの個性に応じたpersonalizationへの道

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