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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科62巻11号

2008年11月発行

連載 Estrogen Series・84

経口避妊薬(oral contraceptive : OC)と卵巣癌の予防

著者: 矢沢珪二郎1

所属機関: 1ハワイ大学

ページ範囲:P.1489 - P.1491

文献概要

 最近のLancet誌からOCと卵巣癌との関連を調べた大規模調査の論文をご紹介したい.

 

 要約 : 経口避妊薬(OC)はすでに全世界で20万件の卵巣癌を予防し,卵巣癌による死亡を10万件阻止した.現在のOC使用者数から推定すると,今後数十年間にわたり,年間3万件の卵巣癌を予防し続けることになるであろう.

 

 1960年代以降,OCは最も重要な避妊法となって定着している.英国では,16~49歳の年齢層ではその25%がOCを使用し,16~24歳の年齢層では62%が使用している.米国でも,15~44歳の年齢層女性の19%,20~24歳の年齢層では32%がOCを使用している.今日の低用量のOCは安全なものといってよい.

参考文献

1) Collaborative Group on Epidemiological Studies of Ovarian Cancer : Ocarian cancer and oral contraceptives : collaborative reanalysis of data from 45 epidemiological studies including 23,257 women with ovarian cancer and 87,303 controls. Lancet 371 : 303─314, 2008
2) Ovarian cancer and oral contraceptives : Comment. Lancet 371 : 277, 2008
3) The case for preventing ovarian cancer : Editorial.Lancet, 2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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