icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科62巻12号

2008年12月発行

連載 産婦人科MRI 何を考えるか?・16

外陰部に骨様突出物を認めた高齢女性

著者: 山岡利成1

所属機関: 1京都桂病院放射線科

ページ範囲:P.1512 - P.1515

文献概要

 発熱のため,救急外来を受診した高齢女性.導尿の際に外陰部より骨様突出物を認めた.熱源精査目的で画像による精査が行われた.

 一見すると非常に複雑な画像のようにみえるので,解剖の整理から始めることとする.画像はT2強調像であり,尿が高信号となっていることから,膀胱(b)が同定できる.膀胱の外側後方に認められる円形のT2高信号(u)は,頭側に連続しており,拡張した尿管と推定される.膀胱の背側には直腸(r)が同定でき,直腸の後方外側に認められる索状低信号(open arrows)が肛門挙筋である.子宮の同定はかなり困難であるが,膀胱と直腸の間に認められる余分な構造として,図中に示したcoが子宮留水腫を合併した体部,cxが頸部と推測される.

参考文献

1)Comming GP, Narayansingh GV, Parkin DE, et al : Vesicovaginal fistula occuring 48 hours after insertion of a ring pessary. J Obstet Gynaecol 20 : 637, 2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら