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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科62巻12号

2008年12月発行

文献概要

今月の臨床 胎児機能不全 【妊娠中の検査と診断】

1.ノンストレステスト

著者: 渡辺博1 多田和美1 稲葉憲之1

所属機関: 1獨協医科大学総合周産期母子医療センター,産婦人科

ページ範囲:P.1543 - P.1547

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はじめに

 ノンストレステスト(nonstress test : NST)は1975年,Leeら1)が子宮収縮という胎児に対するstressをかけずに胎児心拍を記録し,胎動に伴う一過性頻脈の有無により,胎児の状態を知ることができると報告したことから始まる.NSTは胎児のwell─beingを評価する目的のために,産科臨床では普遍的に用いられている検査である.2008年4月よりNSTの保険適用が拡大され,入院・外来妊婦のNSTを健康保険を用いて実施することが容易になった.

 本稿では,NSTの検査法とその判定,NSTの保険適用の拡大,NST実施中にみられた高度の異常心拍パターンについて述べる.

参考文献

1) Lee CY, DiLoreto PC, O’ Lane JM : A study of fetal heart rate acceleration patterns. Obstet Gynecol 45 : 142─146, 1975
2) 日本産婦人科学会周産期委員会 : 胎児心拍数図の用語及び定義とその解説.日産婦誌55 : 1205─1216, 2003
3) Tan KH, Smyth R : Fetal vibroacoustic stimulation for facilitation of tests of fetal wellbeing. Cochrane Database of Systematic Reviews 2001, Issue 1 CD002963

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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