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今月の臨床 胎児機能不全 【分娩中の診断と取り扱い】
3.分娩監視装置モニターの読み方―症例解説
著者: 桂木真司1 池田智明1
所属機関: 1国立循環器病センター周産期科
ページ範囲:P.1570 - P.1577
文献購入ページに移動分娩時における胎児管理のポイントは,胎児のアスフィキシアを予見・評価し,重度なアスフィキシアが認められれば改善策を講じ,無効であればただちに娩出することである.胎児アスフィキシアとは,(1)低酸素性または低酸素・虚血性のストレスに対して,(2)胎児の代償機能が破綻した結果,嫌気性代謝が進み,代謝性アシドーシス(または混合性アシドーシス)となり,(3)進行すれば,脳障害をはじめとする臓器障害へとつながる可能性のある病態と定義される.
胎児アスフィキシアの臨床診断名がnon─reassuring fetal status(日本語病名としては胎児機能不全)である.分娩時における胎児機能不全の診断には,もっぱら胎児心拍数モニタリング(または胎児心拍数陣痛図,cardiotocogram : CTG)を用いて診断されている.胎児機能不全と胎児アスフィキシアとの関係を述べることが,分娩管理という医療行為を特徴づけているといっても過言ではなく,以下に述べる.
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