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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科62巻8号

2008年08月発行

文献概要

今月の臨床 エキスパートに学ぶ―漢方療法実践講座 【処方の実際】

8.更年期のうつ

著者: 赤松達也12

所属機関: 1赤松レディスクリニック 2昭和大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.1098 - P.1101

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はじめに

 うつ状態に対する治療としては,抗うつ薬をはじめとした西洋医学が中心で,漢方薬はごく補助的にしか使用されていない.しかし口渇,肝機能障害といった抗うつ薬など向精神薬による副作用もあり,軽症のうつなどには漢方療法が効果的な場合も少なくはない.更年期うつ症状について,その発症の背景,病態の理解と診断法について掘り下げ,薬物療法のなかでの漢方療法の適応,方剤の選択など報告例を含め示す.

参考文献

1) 赤松達也,大槻克文,秋山敏夫,他 : 婦人科外来における精神疾患合併更年期障害患者の取り扱い.日産婦誌48 : 806─812,1996
2) Zung WWK : A self─rating depression scales.Arch Geron Psychiat 12 : 63─70, 1965
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4) Buysse DJ, Reynolds CF, Timothy HK, et al : The Pittsburgh sleep quality index : A new instrument for psychiatrics and research. Psychiat Res 28 : 193─213, 1988
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11) 赤松達也,藤原 礼,雨宮 聡,他 : 更年期の精神神経症状に対する漢方療法.産婦人科漢方研究のあゆみ18 : 14─20,2001
12) 中村隆一,田中 熟,太田道隆 : 婦人の不定愁訴症候群における下垂体ゴナドトロピンと漢方療法.産婦人科漢方研究のあゆみ1 : 63─70,1984

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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