icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科62巻9号

2008年09月発行

連載 Estrogen Series・82

ピルと子宮頸部癌は関連があるのか?

著者: 矢沢珪二郎1

所属機関: 1ハワイ大学

ページ範囲:P.1236 - P.1237

文献概要

 最近のLancet誌にピルと子宮頸部癌との関連に関する大規模調査の結果が発表された.子宮頸部癌の直接の原因はヒトパピロマウイルス(HPV)であることはよく検証されている.HPV感染なくして,子宮頸部癌は発生しない.それでも,ピルの使用と子宮頸部癌は関連があるのであろうか.以下,Lancet誌からご紹介したい1)

 International Agency for Research on Cancerでは,エストロゲンとプロゲステロンの組み合わせによるピル(combined oral contraceptive)を子宮頸部癌の発癌物質として分類してきた.子宮頸部癌は年齢とともに増加するが,ピルの効果が終了してしまったずっと後までも,ピルとの関連がみられる.この問題を解明しようと,オックスフォード大を中心としたグループは世界で発表されている24の論文を検討した.

参考文献

1) International Collaboration of Epidemiological Studies of Cervical Cancer. Lancet 370 : 1609, 2007
2) Sasieni Comment. Cervical cancer prevention and hormonal contraception. Lancet 370 : 1591, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら