文献詳細
連載 教訓的症例から学ぶ産婦人科診療のピットフォール・47
変性平滑筋腫との鑑別が困難だった乳癌からの転移性子宮癌のMRI所見
著者: 春田典子1 原田直哉1 延原一郎1 梶本めぐみ1 中込将弘2
所属機関: 1市立奈良病院産婦人科 2市立奈良病院放射線科
ページ範囲:P.1332 - P.1335
文献概要
■患 者 48歳,1経妊・1経産
■月経歴 47歳で閉経
■主 訴 下腹部膨満感
■既往歴
幼少期に右鼠径ヘルニア手術.また,18か月前に近医外科診療所で右乳癌と診断され,同診療所で乳房温存手術(乳房円状部分切除術)を受けていた.病理は浸潤性小葉癌invasive lobular carcinoma(f+,ly+,v-,ER+,PgR+,HER2-),T2N0M0,病期IIAで,閉経直後であったことから術後はアリミデックス錠®(アナストロゾール)1mg/日を処方され,寛解と説明されていた.
■現病歴
上記主訴にて近医産婦人科診療所を受診し,過去に子宮筋腫を指摘されたことがあったとのことであったが,著明な子宮の腫大を認めたため当院に紹介となった.
参考文献
掲載誌情報