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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科63巻2号

2009年02月発行

今月の臨床 性感染症up to date

性教育の現状と課題

著者: 島崎継雄1

所属機関: 1日本性科学情報センター

ページ範囲:P.126 - P.129

文献概要

はじめに

 1960年代後半から1970年代の前半にかけて日本ではそれまでの「純潔教育」から「性教育」という呼び方に変わっていった.当時,多くの小学校では「男の子は教室から出て行って……」と先生から声を掛けられ,女子児童だけに初経指導(そのころは初潮指導と呼ばれていた.何と懐かしい言葉だろう)が行われていた.性教育という用語が市民権を得るようになるにつれ,「性教育は家族・学校・地域で実践されなければならない」といわれるようになった.社会のありようを考えれば,このことは当然のことであろうが,その時代「性教育は学校で実施されるものだ」という考え方が主流であり,家庭や地域でどう性教育をするのか「ここはお父さんの出番ですよ」などと,お父さんと息子が一緒にお風呂に入って発毛について話をすることが,さも先端の家庭における性教育であるかのように言われてきた.30~40年前の話である.

 上述の話の良否は別にして,性教育は社会活動・生活のあらゆる場面で行われていることは確かであろう.ここでは与えられた課題の拡散を避けるために,学校における性教育について話を進めることとしたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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