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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科63巻4号

2009年04月発行

文献概要

今月の臨床 ここが聞きたい―不妊・不育症診療ベストプラクティス I 不妊の検査・診断 A排卵因子 【各種ホルモン測定・負荷試験】

2.卵巣予備能を反映するホルモン検査について教えてください.

著者: 堀川道晴1

所属機関: 1旭川医科大学産婦人科

ページ範囲:P.325 - P.327

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[1]はじめに

 卵巣予備能とは,ある時点で保有している排卵することが可能な卵胞の数という量と,その受精能,妊娠能という質の観点から定義される.卵巣予備能の検査法について表1に示す.このうち,血液検査より入手できるものは基礎FSH値,エストラジオール値,インヒビンB値,AMH値である.各ホルモンの相互作用について図1に示す.FSHは月経前より上昇し始め,胞状卵胞以降の卵胞発育を促す.発育し始めた胞状卵胞よりインヒビンBが分泌され,FSH産生を抑制する.また,さらに主席卵胞が決定され,発育を続けると顆粒膜細胞よりインヒビンA,エストラジオールが分泌され,さらにFSH産生を抑制し,主席卵胞の維持に努めるようになる.

参考文献

1) Evers JL, Slaats P, Land JA, et al : Elevated levels of basal estradiol─17beta predict poor response in patients with normal basal levels of follicle─stimulating hormone undergoing in vitro fertilization. Fertil Steril 64 : 1010─1014, 1998
2) Sowers MR, Eyvazzadeh AD, McConnell D, et al : Anti─müllerian hormone and inhibin B in the definition of ovarian aging and the menopause transition. J Clin Endocrinol Metab 93 : 3478─3483, 2008
3) Kwee J, Schats R, McDonnell J, et al : Evaluation of anti─müllerian hormone as a test for the prediction of ovarian reserve. Fertil Steril 90 : 737─743, 2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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