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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科63巻4号

2009年04月発行

今月の臨床 ここが聞きたい―不妊・不育症診療ベストプラクティス

I 不妊の検査・診断 A排卵因子 【各種ホルモン測定・負荷試験】

3.最近のEIA法でのホルモン値の評価について詳しく教えてください.

著者: 堀川道晴1

所属機関: 1旭川医科大学産婦人科

ページ範囲:P.329 - P.331

文献概要

[1]はじめに

 産婦人科疾患における内分泌学的原因検索としてのホルモン測定は,そのホルモンの分泌のパターンや月経周期によって常に変動している.1990年代まではIRMA法であるスパックSが主流であり,さまざまなホルモン測定の基準はスパックSを使用して正常値が設定されてきた.しかしながら,IRMA法は放射性同位元素を取り扱うためそれなりの設備を必要とし,安定性の問題から酵素反応を標識したEIA法やCLEIA法が現在の主流になっている.また,より抗原抗体反応を促進するため磁気分離をするCLIA法や,より時間の短縮を目的に酵素反応ではなく電解エネルギーでルテニウム錯体を発光させることによるECLIA法が今後の主流になって行くことになると思われるが,標準品の違いやモノクローナル抗体の違いにより測定値のずれが生じるため,いわゆる標準機とするスパックSと自分の使用している測定系の差を理解し,正常範囲を確認することが重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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