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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科63巻4号

2009年04月発行

今月の臨床 ここが聞きたい―不妊・不育症診療ベストプラクティス

I 不妊の検査・診断 A排卵因子 【甲状腺機能検査】

8.甲状腺機能検査に影響を及ぼす因子,検査を行うに当たっての注意点について教えてください.

著者: 熊澤由紀代1 福田淳1 田中俊誠1

所属機関: 1秋田大学医学部附属病院産婦人科

ページ範囲:P.348 - P.349

文献概要

[1]はじめに

 甲状腺は,ヒト頸部前面に存在する重要な内分泌器官であり,甲状腺ホルモンを合成・分泌している.甲状腺ホルモンは,全身の諸臓器に作用し,個体の発育,成長,蛋白・糖代謝の調節など,さまざまな生理作用を有し,恒常性の維持をつかさどっている.

 甲状腺機能異常は性成熟期の女性に発症頻度が高く,男性の4~5倍の頻度と報告されている1).甲状腺ホルモンと生殖機能に関しては月経異常や不妊症が挙げられ,卵巣機能と密接なかかわりを有している.不妊症のスクリーニング検査として,甲状腺機能検査は必要な検査項目の1つである.

参考文献

1) 坂本秀一,麻生武志 : 甲状腺系の検査.図説産婦人科VIEW6巻.pp82─88,メジカルビュー社,1994
2) 井村裕夫,清野 裕 : 内分泌・代謝病学.第4版.pp85─102,医学書院,1997
3) Meier C, Christ─Crain M, Guglielmetti M, et al : Prolactin dysregulation in women with subclinical hypothyroidism : effect of levothyroxine replacement therapy. Thyroid 13 : 979─985, 2003
4) 天野佐織,豊田長興,前田章雅,他 : 非甲状腺疾患でみられる甲状腺機能検査値の異常.Modern Physician 23 : 1079─1081,2003
5) 成田琢磨,葛谷信明 : 甲状腺機能検査に異常の出る非甲状腺疾患.Medical Practice 13 : 1721─1723,1996

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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