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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科63巻4号

2009年04月発行

文献概要

今月の臨床 ここが聞きたい―不妊・不育症診療ベストプラクティス II 不妊の治療 A女性因子に対する薬物療法 【カウフマン療法】

45.排卵誘発法としてのカウフマン療法の適応,位置づけについて教えてください.

著者: 山下正紀1

所属機関: 1山下レディースクリニック

ページ範囲:P.467 - P.469

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[1]カウフマン療法とは

 「カウフマン(Kaufmann)療法」とは,1933年,ドイツのCarl Kaufmannが卵巣を摘出した女性に,エストロゲンとプロゲステロンを順次投与して月経様の性器出血を起こしたと報告したことにより知られることとなった,月経の再開を目的とした治療法である1).エストロゲン─プロゲステロンを一定期間,周期的に投与することが,カウフマン療法の基本概念である.

 日本産科婦人科学会の生殖・内分泌委員会「思春期における続発無月経の病態と治療に関する小委員会」が行ったアンケート結果(1997~1998年度検討結果報告)から,挙児希望がない思春期の続発性無月経においては,第1度無月経の77.1%,第2度無月経の実に95.5%において,このカウフマン療法が単独で,もしくは「クロミフェン療法」との併用で選択されていることがわかる2)

参考文献

1) 北井啓勝 : カウフマン療法.生殖医療ガイドライン2007(日本生殖医学会編).pp182─183,金原出版,2007
2) 生殖・内分泌委員会報告.思春期における続発性無月経の病態と治療に関する小委員会(平成9年度~10年度検討結果報告) : 18歳以下の続発性無月経に関するアンケート調査第1度無月経と第2度無月経の比較を中心として.日産婦誌51 : 755─761, 1999
3) 石塚文平 : 早発閉経の病態と取り扱い.日産婦誌54 : 252─255, 2002
4) 石塚文平 : premature ovarian failureの取り扱い.日産婦誌55 : 320─324, 2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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