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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科63巻4号

2009年04月発行

今月の臨床 ここが聞きたい―不妊・不育症診療ベストプラクティス

II 不妊の治療 D生殖補助医療(ART) 【その他のART】

87.精子細胞を用いた治療について教えてください.

著者: 田中温1

所属機関: 1セントマザー産婦人科医院

ページ範囲:P.605 - P.607

文献概要

[1]精子細胞を用いた顕微授精の適応

 精巣精子抽出法(testicular sperm extraction:TESE)で精子が認められず,最も発達した生殖細胞が精子細胞である場合,または精巣内精子がわずかに認められるが,その形態が奇形であったり,生存性のない不動精子だった場合,または運動性は多少認めても,精子頭部に形態的な異常を認めた場合には,そのような精巣内精子を使わずに,成熟段階上一歩手前の精子細胞を用いたほうが受精率,その後の胚発生率は高くなる1).無精子症の約20~30%がこの精子細胞を用いる治療の適応となる.

参考文献

1) Sousa M, Cremades N, Silva J, et al : Predictive value of testicular histology in secretory azoospermic subgroups and clinical outcome after microinjection of fresh and frozen─thawed sperm and spermatids. Hum Reprod 17 : 1800─1810, 2002
2) Clermont Y : The cycle of the seminiferous epithelium in man. Am J Anat 118 : 509─524, 1963
3) 田中 温,永吉 基,粟田松一郎,他 : 無精子症の治療.ARTマニュアル,pp321─328,永井書店,2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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