文献詳細
今月の臨床 ここが聞きたい―不妊・不育症診療ベストプラクティス
II 不妊の治療 E男性因子に対する治療 【精巣内精子採取術】
91.Conventional TESEとmicrodissection TESEの適応と方法,使い分けについて教えてください.
著者: 岡田弘1
所属機関: 1獨協医科大学越谷病院泌尿器科
ページ範囲:P.621 - P.623
文献概要
無精子症は,精路閉塞がその原因である閉塞性無精子症(obstructive azoospermia:OA)と精子形成障害が原因である非閉塞性無精子症(nonobstructive azoospemia:NOA)に分けられる.OAの治療の第一選択は,精路再建であるが,精管欠損や閉塞距離が長いため再建不可能な場合には,TESEないしは顕微鏡下精巣上体管精子吸引術(microsurgical epidydimal sperm aspiration:MESA)が行われる.TESEに比較してMESEのほうが運動精子を多数獲得できるため,施設によってはOAに対してはMESAを行っている場合もあるが,採取された精巣上体液中に白血球の混入が多いことや,顕微鏡手術(microsurgery)の技術が必要であることや術後の疼痛がTESEよりも強いことから,多くの施設ではTESEが行われている.
参考文献
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