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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科63巻4号

2009年04月発行

今月の臨床 ここが聞きたい―不妊・不育症診療ベストプラクティス

III 不育症の検査・診断 C子宮因子 【子宮奇形】

95.中隔子宮と双角子宮の鑑別診断法について教えてください.

著者: 宮川智幸1

所属機関: 1宮川医院産婦人科

ページ範囲:P.632 - P.633

文献概要

 子宮奇形が本当に不育症の原因になっているかどうかを診断することは,必ずしも容易ではない.正常な経産婦における子宮奇形の頻度は明らかではないが,不育症の患者での子宮奇形の頻度は9.0%と報告されている1).不育症患者で見つかる子宮奇形のうち,中隔子宮が最も多く,双角子宮はむしろ珍しいといえる.

 中隔子宮(septate uterus)とは,子宮の外観は正常で,通常の子宮と変わらないが,線維性の隔壁で隔てられた2つの子宮内腔をもつものをいう.中隔が内子宮口まで達して,子宮内腔を完全に2つに隔てている完全型(complete,図1a),内腔の一部のみ中隔で隔てられている部分型(partial,図1b)に分けられる2)

参考文献

1) 生殖内分泌委員会 : 生殖内分泌委員会報告.日産婦誌57 : 1057─1059,2005
2) The American Fertility Society : The AmericanFertility Society classifications of adnexal adhesions, distal tubal occlusion, tubal occlusion secondary to tubal ligations,tubal pregnancies, müllerian anomalies, and intrauterine adhesions. Fertil Steril 49 : 944─955, 1988
3) 生殖内分泌委員会 : 生殖内分泌委員会報告.日産婦誌56 : 859─861,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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