文献詳細
今月の臨床 ここが聞きたい―不妊・不育症診療ベストプラクティス
III 不育症の検査・診断 C子宮因子 【子宮奇形】
文献概要
子宮奇形が本当に不育症の原因になっているかどうかを診断することは,必ずしも容易ではない.正常な経産婦における子宮奇形の頻度は明らかではないが,不育症の患者での子宮奇形の頻度は9.0%と報告されている1).不育症患者で見つかる子宮奇形のうち,中隔子宮が最も多く,双角子宮はむしろ珍しいといえる.
中隔子宮(septate uterus)とは,子宮の外観は正常で,通常の子宮と変わらないが,線維性の隔壁で隔てられた2つの子宮内腔をもつものをいう.中隔が内子宮口まで達して,子宮内腔を完全に2つに隔てている完全型(complete,図1a),内腔の一部のみ中隔で隔てられている部分型(partial,図1b)に分けられる2).
中隔子宮(septate uterus)とは,子宮の外観は正常で,通常の子宮と変わらないが,線維性の隔壁で隔てられた2つの子宮内腔をもつものをいう.中隔が内子宮口まで達して,子宮内腔を完全に2つに隔てている完全型(complete,図1a),内腔の一部のみ中隔で隔てられている部分型(partial,図1b)に分けられる2).
参考文献
1) 生殖内分泌委員会 : 生殖内分泌委員会報告.日産婦誌57 : 1057─1059,2005
2) The American Fertility Society : The AmericanFertility Society classifications of adnexal adhesions, distal tubal occlusion, tubal occlusion secondary to tubal ligations,tubal pregnancies, müllerian anomalies, and intrauterine adhesions. Fertil Steril 49 : 944─955, 1988
3) 生殖内分泌委員会 : 生殖内分泌委員会報告.日産婦誌56 : 859─861,2004
掲載誌情報