文献詳細
文献概要
今月の臨床 性器脱診療の最前線 【性器脱手術の実際】
3.腟閉鎖術
著者: 長塚正晃1
所属機関: 1昭和大学医学部産婦人科
ページ範囲:P.729 - P.731
文献購入ページに移動はじめに
骨盤底の支持については,前稿でも触れられていると思うが,インテグラル理論により明確にされたと考える.骨盤臓器脱の手術治療については,脆弱した部分の個別あるいは総合的補修・強化が行われてきたが,近年ではポリプロピレンメッシュを用いたTVM(Tension─free vaginal mesh)手術が紹介されている1).TVM手術は,低侵襲性・安全性であるとされ筆者も行っているが,この手術を行う前にはぜひ熟練した医師の手術の見学をすることを,できれば手術指導を受けることを勧める.本手術はblindの手術であり,トラブル発生時の対処方法をとれないのであれば,行うべきではないと考える.
ところで腟閉鎖術のうちで最も多く行われている術式であるLe Fort手術は,これまで多くの産婦人科医が行ってきている,骨盤臓器脱手術のなかで最も低侵襲な術式である.骨盤臓器脱手術を施行するに当たり,選択されるべき術式の1つであることは今後も変わらないと考える.本稿ではLe Fort手術を中心に述べる.
骨盤底の支持については,前稿でも触れられていると思うが,インテグラル理論により明確にされたと考える.骨盤臓器脱の手術治療については,脆弱した部分の個別あるいは総合的補修・強化が行われてきたが,近年ではポリプロピレンメッシュを用いたTVM(Tension─free vaginal mesh)手術が紹介されている1).TVM手術は,低侵襲性・安全性であるとされ筆者も行っているが,この手術を行う前にはぜひ熟練した医師の手術の見学をすることを,できれば手術指導を受けることを勧める.本手術はblindの手術であり,トラブル発生時の対処方法をとれないのであれば,行うべきではないと考える.
ところで腟閉鎖術のうちで最も多く行われている術式であるLe Fort手術は,これまで多くの産婦人科医が行ってきている,骨盤臓器脱手術のなかで最も低侵襲な術式である.骨盤臓器脱手術を施行するに当たり,選択されるべき術式の1つであることは今後も変わらないと考える.本稿ではLe Fort手術を中心に述べる.
参考文献
1)竹山政美,木村俊夫 : TVMテクニック─骨盤臓器脱メッシュ手術の新スタンダード.金原出版,2008
2)三橋直樹 : 腟閉鎖術,尿失禁と性器脱の治療(近藤厚生,永田一郎編集).pp263─267,メジカルビュー,2003
3)深間内一孝,桑原慶紀 : 腟閉鎖術性器脱・形成手術pp68─84,メジカルビュー
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