文献詳細
今月の臨床 胎児の診断と治療―最近のトピックス
【診断の最前線】
文献概要
はじめに
超音波断層法の出現によって,それまで医療の対象にならなかった胎児も1人の患者として診断され,症例によっては治療を受けることができるようになった.今日,超音波断層法は胎児診断の中心であり,これによって胎児異常の大半は診断が完結される1).しかし,超音波断層法では立体構造の把握が困難であったり,胎児の向きによっては診断に最適な断面が得られなかったりして,診断に苦慮する症例も少なくない.
近年,急速に普及しつつある3次元超音波は,胎児を3次元的に表示して立体構造の把握を容易にすることができるうえ,超音波断層法では得ることが困難な断面も自由に描出可能なことから,胎児診断にとって重要な検査法の1つとしての地位を確立しつつある.
超音波断層法の出現によって,それまで医療の対象にならなかった胎児も1人の患者として診断され,症例によっては治療を受けることができるようになった.今日,超音波断層法は胎児診断の中心であり,これによって胎児異常の大半は診断が完結される1).しかし,超音波断層法では立体構造の把握が困難であったり,胎児の向きによっては診断に最適な断面が得られなかったりして,診断に苦慮する症例も少なくない.
近年,急速に普及しつつある3次元超音波は,胎児を3次元的に表示して立体構造の把握を容易にすることができるうえ,超音波断層法では得ることが困難な断面も自由に描出可能なことから,胎児診断にとって重要な検査法の1つとしての地位を確立しつつある.
参考文献
1) 馬場一憲 : 超音波像による産婦人科の飛躍,永井書店,大阪,1992
2) Woo J : A short history of the development of ultrasound in obstetrics and gynecology. http://www.ob-ultrasound.net/history3.html
3) Baba K : Introduction to three─and four─dimesional ultrasound. In : Kurjak A and Jackson D, ed : An Atlas of Three─and Four─Dimensional Sonography in Obstetrics and Gynecology. pp3─18, Taylor & Francis, New York, USA, 2004
4) Baba K, Okai T : Basis and principles of three─dimensional ultrasound. In : Baba K, Jurkovic D, eds : Three─dimensional Ultrasound in Obstetrics and Gynecology. pp1─19, Parthenon Publishing, Carnforth, UK, 1997
5) 馬場一憲 : 3次元超音波の基礎と原理(竹内久彌,馬場一憲,編集 : マスター3次元超音波).pp12─29,メジカルビュー,東京,2001
6) 馬場一憲,井尾裕子 : 産婦人科3次元超音波.メジカルビュー,東京,2000
掲載誌情報