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今月の臨床 若年女性の月経異常を診る 【遅発月経・原発無月経2 原発無月経の治療】
2)性腺性無月経
著者: 正田朋子1 平田修司1 星和彦1
所属機関: 1山梨大学大学院医学工学総合研究部臨床医学系産婦人科
ページ範囲:P.1039 - P.1041
文献購入ページに移動原発性無月経の定義は,満18歳になっても初経を認めないものとされているが,その多くは,思春期以前の患者であり,本人と家族の肉体的,精神的苦痛にも配慮し,診断および治療を要する.臨床的には,15歳までに初経を認めない症例を治療の対象とする.
月経の初来には,視床下部─下垂体─性腺系の正常な内分泌環境が整い,それに反応可能な正常な子宮・腟の存在が必要である.そのいずれかが障害された場合,原発性無月経となる.原発性無月経の頻度は,0.3~0.4%と稀な疾患である.障害部位により分類されるが,卵巣性無月経は原発性無月経のうち約40~50%にみられる.今回,卵巣性の原発性無月経を呈する疾患について述べる.
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