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今月の臨床 婦人科がん検診 【乳がん検診】
1.日本の乳癌発生の動向
著者: 須賀万智1
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学予防医学教室
ページ範囲:P.1181 - P.1185
文献購入ページに移動はじめに
悪性新生物(がん)は1981年以降,日本の死因の第1位であり,全死亡の約3割を占めている.がんの罹患と死亡の推移は部位により大きく異なる(図1)1).これには衛生環境の改善,がん検診の普及,ライフスタイルの変化などが関係するといわれる.乳癌については,罹患率も死亡率も増加傾向にあり,一次・二次予防対策の推進強化が重要な課題となっている.本稿では,厚生労働省の各種統計調査や地域がん登録のデータに基づいて,日本の乳癌発生の動向を説明する.
悪性新生物(がん)は1981年以降,日本の死因の第1位であり,全死亡の約3割を占めている.がんの罹患と死亡の推移は部位により大きく異なる(図1)1).これには衛生環境の改善,がん検診の普及,ライフスタイルの変化などが関係するといわれる.乳癌については,罹患率も死亡率も増加傾向にあり,一次・二次予防対策の推進強化が重要な課題となっている.本稿では,厚生労働省の各種統計調査や地域がん登録のデータに基づいて,日本の乳癌発生の動向を説明する.
参考文献
1) 政府統計の総合窓口“平成19年人口動態統計” http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/eStatTopPortal.do
2) 国立がんセンター がん対策情報センター がん情報サービス“統計” http://ganjoho.ncc.go.jp/professional/statistics/index.html
3) 厚生労働省統計表データベース“平成17年患者調査” http://wwwdbtk.mhlw.go.jp/toukei/index.html
4) 南優子,角川陽一郎,大内憲明 : ライフスタイルの変化と乳癌罹患.日本臨床65 : 22─26,2007
5) 大野ゆう子,中村 隆,村田加奈子,他 : 日本のがん罹患の将来推計─ベイズ型ポワソン・コウホートモデルによる解析に基づく2020年までの予測.がん・統計白書─罹患/死亡/予後─2004(大島 明,黒石哲生,田島和雄編).pp201─217,篠原出版新社,東京,2004
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