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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科63巻9号

2009年09月発行

文献概要

今月の臨床 婦人科がん検診 【乳がん検診】

2.乳がん検診における現状と問題点

著者: 大村峯夫1

所属機関: 1こころとからだの元氣プラザ婦人科

ページ範囲:P.1186 - P.1189

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はじめに

 わが国での女性乳癌は,厚生労働省,医師会,自治体などの主導でがん検診が広く行われるようになってきたが,いまだに罹患率,死亡率ともに増加しつつある.

 他方欧米においてはその罹患率は増加しているが,死亡率はここ十数年間低下してきている.欧米におけるこの死亡率の低下は,主としてマンモグラフィ検診の拡充により早期乳癌の比率が増加するとともに治療法の改善があったためといわれている.

 女性のがんのうち,現時点では罹患数の再増加が予想されている子宮癌(子宮頸癌,子宮体癌)とともに乳癌(図1,表1)が現在厚生労働省の指針に沿って検診の対象になっている.

 ここではわが国の乳がん検診の現状と問題点のうち,産婦人科医が関与するレベルでの,①検診の指針の変更,②検診手法の問題,③受診率の問題などについて述べたい.

参考文献

1)「健康診査管理指導等事業実施のための指針」の一部改定について : 厚生労働省老健局老人保健課長通達,老老発第0427001 号,2004
2)大内憲明 : 乳がん検診の現状と課題.日本臨床65 :213-219,2007
3)「健康診査管理指導等事業実施のための指針」の一部改定について : 厚生労働省老健局老人保健課長通達,老老発第0331004 号,2006
4)森本忠興,他(NPO 法人マンモグラフィ検診精度管理中央委員会) : マンモグラフィ検診精度管理中央委員会の現状.日本乳癌+検診学会誌15 : 4-11,2006
5) 森本忠興・長尾妙子・岡崎憲二 : マンモグラフィ検診の現状.これからの乳癌診療2008~2009(園尾博司監修).pp2-9,金原出版,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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