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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科64巻4号

2010年04月発行

文献概要

今月の臨床 これを読めばすべてわかる―最新の産婦人科超音波診断 II 婦人科領域における超音波診断

3次元超音波の応用

著者: 伊藤真友子1 関谷隆夫1 宇田川康博1

所属機関: 1藤田保健衛生大学医学部産婦人科学

ページ範囲:P.505 - P.511

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3次元超音波検査とその意義

■3次元法の基礎

 婦人科超音波検査は,内診とともに一般外来診療における基本的診察法の一翼を担うようになり,一般臨床においては,通常の2次法を用いた断面像による形態評価とドプラ法による血流の分布とキャラクターの評価ができれば,何ら問題はない.しかしながら,これまでの画像は検者自身によるプローブ走査による任意の2次元断面像であり,走査面やデータ量についての限界があった.一方,超音波診断装置にかかわるソフト/ハード面における医工学技術の進歩は,3次元立体画像の作像を可能とし,現在では,超音波検査で得られる生体情報(3次元データセット)から任意の画像を構築して活用する,新しい多次元画像診断ツールとして捉えられるようになった.これまでいわゆる3次元超音波検査に関しては,技術的進歩と臨床的ニーズの過程の中で多くの方法が試行されてきたが,ここでは最も一般的な原理と作像法を示す(図1)1~4)

参考文献

1)Baba K : Application of 3D ultrasound in gynecology. Donald School J Ultrasound Obstet Gynecol 1 : 80-88, 2007
2)関谷隆夫,石原楷輔 : C.3次元超音波検査.女性診療科─最新超音波診断,p24-33,永井書店,大阪,2002
3)馬場一憲 : 3次元超音波の基礎と原理.(馬場一憲(編): マスター3次元超音波).メジカルビュー社,東京,pp12-29,2001
4)馬場一憲 : 3.3次元超音波の基礎と使い方のこつ.(馬場一憲(編): 基礎から学ぶ産婦人科超音波診断).東京医学社,東京,pp27-37,2010
5)馬場一憲 : 26.婦人科領域における3次元超音波の意義.(馬場一憲(編): 基礎から学ぶ産婦人科超音波診断).東京医学社,東京,pp240-251,2010
6)関谷隆夫 : 子宮内腔の異常と3次元超音波.(馬場一憲(編): マスター3次元超音波).メジカルビュー社,東京,pp82-91,2001
7)Deichert U, van de Sadt M,Lauth G, et al : Transvaginal contrast hysterosonography. A new diagnostic procedure for the differentiation of intrauterine and myometrial findengs. Geburtshilfe Frauenheilkd 48 : 835-844, 1988
8)Noguchi J, Hata K, Tanaka H, et al : Placental vascular sonography using tree-dimensional power doppler ultrasound in normal and growth restricted fetuses. Placenta 30 : 391-397, 2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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