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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科64巻4号

2010年04月発行

文献概要

今月の臨床 これを読めばすべてわかる―最新の産婦人科超音波診断 IV 産科における超音波診断─妊娠中・後期 [胎児の正常超音波像と形態異常]

8.染色体異常のマーカーとその意義

著者: 松岡隆1 長谷川潤一1 市塚清健1 関沢明彦1 岡井崇1

所属機関: 1昭和大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.622 - P.627

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 染色体異常の胎児は形態異常を示すことが多く超音波検査で所見があればその存在を疑うことができる.しかしながら,所見だけでは絶対的な診断には至らず,確定診断には胎児由来の細胞を用いて核型を検査する必要がある.超音波マーカーには妊娠初期の所見(NTやnasal boneなど)と妊娠中期の所見があるが,ここでは妊娠中期の所見について述べる.

 染色体異常を疑う妊娠中期の所見の主なものを表1に示す.

 所見が単一である場合に比べ複合して存在する場合は染色体異常のリスクが大幅に増加するため,所見を1つ認めた場合は関連する所見の有無を確認する必要がある.

参考文献

1)Nicolaides KH, Snijders RJ, Gosden CM, et al : Ultrasonographically detectable markers of fetal chromosomal abnormalities. Lancet 340(8821): 704-707, 1992
2)Nicolaides KH : Nuchal translucency and other first-trimester sonographic markers of chromosomal abnormalities. Am J Obstet Gynecol 191 : 45-67(Review), 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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