文献詳細
文献概要
症例
Giant umbilical cordの1例
著者: 林和俊1 永井立平1 木下宏実1 小松淳子1 海老沢桂子1 松本光弘1 南晋1 竹内悟1 佐々木潔2 薄井桂子2 金澤亜錦3 高橋章仁3 所谷知穂3 吉川清志3 田村成一郎4
所属機関: 1高知県・高知市病院企業団立高知医療センター産婦人科 2高知県・高知市病院企業団立高知医療センター小児外科 3高知県・高知市病院企業団立高知医療センター新生児科 4田村産婦人科
ページ範囲:P.1340 - P.1343
文献購入ページに移動25歳,初産婦.妊娠25週1日,臍帯嚢胞のため,前医より胎児精査の目的で紹介受診した.胎児腹部から出てまもなくの臍帯に直径27 mmの嚢胞を認める.羊水染色体検査は正常核型.妊娠30週ごろから臍帯浮腫が著明にみられるようになった.妊娠36週には臍帯直径は4.6 cmにもなったため分娩誘発とした.分娩経過中,variable decelerationが頻発したため,緊急帝王切開により男児を出産した.生後精査により尿膜管開存症と確定診断した.
臍帯嚢胞に遭遇することは非常に稀で,染色体異常や先天奇形の合併に注意する必要があるが,giant umbilical cordを呈してくるケースは尿膜管開存症の可能性が高い.その場合は,小児外科医と連携しながら慎重に分娩方法を選択し,生児は適切な外科的処置を受ける必要がある.
参考文献
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