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連載 教訓的症例から学ぶ産婦人科診療のピットフォール
羊水腔への出血のため正常血小板数にもかかわらず低フィブリノゲン血症を呈した1症例
著者: 中後聡1
所属機関: 1愛仁会高槻病院産婦人科
ページ範囲:P.1272 - P.1275
文献購入ページに移動症 例
■患者 31歳,0回経妊0回経産.
■主訴 下腹部緊満.
■既往歴 子宮内膜ポリープ(全身麻酔下で内視鏡により切除).
■家族歴 特記すべきことなし.
■現病歴
無月経で当院産婦人科を受診し,自然妊娠と診断され経過観察していた.妊娠9週6日に不正性器出血を認め,切迫流産の診断で入院した.入院中に胎嚢周囲にecho free spaceを認めたことから,慢性的な絨毛膜下血腫の存在が性器出血の原因と考えられた.症状が軽快し,妊娠16週5日に当科を退院した.しかし,妊娠22週1日,激しい下腹部痛を訴え,当科に再入院となった.
■患者 31歳,0回経妊0回経産.
■主訴 下腹部緊満.
■既往歴 子宮内膜ポリープ(全身麻酔下で内視鏡により切除).
■家族歴 特記すべきことなし.
■現病歴
無月経で当院産婦人科を受診し,自然妊娠と診断され経過観察していた.妊娠9週6日に不正性器出血を認め,切迫流産の診断で入院した.入院中に胎嚢周囲にecho free spaceを認めたことから,慢性的な絨毛膜下血腫の存在が性器出血の原因と考えられた.症状が軽快し,妊娠16週5日に当科を退院した.しかし,妊娠22週1日,激しい下腹部痛を訴え,当科に再入院となった.
参考文献
1) 金山尚裕 : 妊娠の維持と接着因子.HORM FRONT GYNECOLOGY 9 : 61─66, 2002
2) Yamanaka Y, Takeuchi K, Sugimoto M, et al : Dysfibrinogenemia during pregnancy treated successfully with fibrinogen. Acta Obstet Gynecol Scand 82 : 972─973, 2003
3) 奥津由記,井槌慎一郎,杉下陽堂,他 : Breus’ moleの一症例.日周産期・新生児会誌44 : 111─114,2007
4) 小原みほ子,北 直子,金井 誠,他 : 妊娠中毒症および子宮内胎児発育遅延を伴った巨大絨毛膜下血腫(Breus’mole)の1例.日産婦関東連会報39 : 345─351,2002
5) 高松純樹 : 緊急大量出血への対応.臨研プラクティス 6 : 14─15,2009
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