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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科65巻2号

2011年02月発行

連載 Estrogen Series・92

エストロゲンの経口投与vs経皮投与 : First pass effectについて

著者: 矢沢珪二郎1

所属機関: 1ハワイ大学

ページ範囲:P.173 - P.173

文献概要

 経口投与された薬剤は,腸管から吸収され,肝─門脈系(hepatic-portal system)に入り,肝臓を通過してから,全身循環に入る.このとき多くの薬剤は肝臓内で代謝され,その結果,全身に分布される薬剤量は減少する.このような肝臓通過による効果はfirst pass effect(第一通過効果),first pass metabolism(第一通過代謝),presystemic metabolism(全身循環以前の代謝)などと呼ばれている.

 投与法が経口ではなく,経腟,静脈内,筋注,舌下,エロソールによる吸入などの場合には,肝門脈系を介さないので,first pass effect発生しない.薬剤に対するfirst pass effectに影響を与えるのは,消化管腔の状態,消化管壁内酵素,消化管内細菌酵素,肝酵素などである1)

参考文献

1) First pass effect.hppt//:en.wikipedia.org.wiki/First_pass_effect
2) NAMS(編) : Menopause Practice. 3rd ed, North American Menopausal Society, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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