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今月の臨床 婦人科内分泌療法─病態の理解と正しい診断に基づく対処・治療のポイント 思春期
6.思春期の骨量減少
著者: 榊原秀也1 北山玲子1 今井雄一1
所属機関: 1横浜市立大学医学部産婦人科
ページ範囲:P.334 - P.337
文献購入ページに移動骨量は2次性徴とともに増大して20歳代で最大量に達し,その後徐々に減少していく(図1).女性では初経後に骨量が増加し,閉経期に急激に減少する.そのうち,骨生成速度が最も早いのは12~15歳の間とされている1).永田ら2)も踵骨骨量は初経発来後2年以上経過後に急激に増加することを報告している.したがって,閉経後の骨粗鬆症に備えてこの時期に骨量を獲得しておくことが大切である.
骨粗鬆症は「骨強度が低下し,骨折リスクが増加した状態」と定義される.骨粗鬆症の診断基準では,骨密度(BMD)がYAM(若年成人平均値)の80%以上のものを正常,70~80%のものを骨量減少,70%未満のものを骨粗鬆症としている.
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