文献詳細
今月の臨床 婦人科内分泌療法─病態の理解と正しい診断に基づく対処・治療のポイント
思春期
文献概要
1 概 念
副腎のコルチゾール,アルドステロン合成に関与する酵素の先天的な欠損により,それらの副腎皮質ホルモンの分泌を維持するために二次的に脳下垂体の副腎皮質刺激ホルモンの分泌が過剰になり,中間産物のアンドロゲンの分泌が過剰になることにより引き起こされる先天性副腎皮質過形成(congenital adrenal hyperplasia : CAH)と後天性の副腎腫瘍(男性化 : virilizing adrenal tumor,女性化 : feminizing adrenal tumor)によるものがある.アンドロゲン過剰とコルチゾールとアルドステロン分泌不全により引き起こされる諸症状をさし,特に性器の分化異常をきたし,女児では外性器の男性化徴候を示し,男児では性早熟を示す1).
副腎のコルチゾール,アルドステロン合成に関与する酵素の先天的な欠損により,それらの副腎皮質ホルモンの分泌を維持するために二次的に脳下垂体の副腎皮質刺激ホルモンの分泌が過剰になり,中間産物のアンドロゲンの分泌が過剰になることにより引き起こされる先天性副腎皮質過形成(congenital adrenal hyperplasia : CAH)と後天性の副腎腫瘍(男性化 : virilizing adrenal tumor,女性化 : feminizing adrenal tumor)によるものがある.アンドロゲン過剰とコルチゾールとアルドステロン分泌不全により引き起こされる諸症状をさし,特に性器の分化異常をきたし,女児では外性器の男性化徴候を示し,男児では性早熟を示す1).
参考文献
1) 山田秀人,藤本征一郎 : I性分化異常総論,A早期診断と取り扱い,新女性医学体系17,性の分化とその異常(武谷雄二,編).pp121─130,中山書店,東京,2002
2) 柳瀬敏彦 : 副腎性器症候群,今日の治療指針(山口 徹,北原光夫,福井次矢,編).pp631─633,医学書院,東京,2010
3) 櫻井晃洋 : 先天性副腎皮質過形成,遺伝カウンセリングマニュアル(福島義光,編).pp254─255,南光堂,東京,2006
4) 野口和美 : 17a-Hydoxylase/17,20lase(P450c17)欠損症,内分泌症候群(第2版).pp573─576,日本臨牀社,大阪,2006
5) Speiser PW : Prenatal diagnosis and treatment of congenital adrenal hyperplasia Genetic Disorders and the Fetus(Milunsky A, Milunskky JM), ed. pp600─613, Blackwell Publishing, USA , 2010
6) 後藤公宣,柳瀬敏彦,高栁涼一,他 : III性分化異常症の治療,A薬物療法 II成人,新女性医学体系17,性の分化とその異常(武谷雄二,編).pp311─318,中山書店,東京,2002
7) Nader S : Other endocrine disorders of pregnancy. Creasy&Resnik's Mternal-Fetal Medicine 6th ed(Creasy R, Resnik R, Iams JD, et al). pp1016─1040, Saunders, Philadelphia, USA, 2009
掲載誌情報