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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科65巻4号

2011年04月発行

今月の臨床 婦人科内分泌療法─病態の理解と正しい診断に基づく対処・治療のポイント

不妊・避妊

6.月経時期変更法

著者: 対馬ルリ子1

所属機関: 1医療法人社団フィーメールガーデン ジュノ ウィミンズ・ウェルネス銀座産院

ページ範囲:P.500 - P.503

文献概要

1 月経調節の概念

 月経とは,周期的に繰り返され,かつ限られた日数で自然に終わる子宮からの出血である1).卵巣が排卵を起こして妊娠の可能性が生じると,子宮内膜は妊娠の準備に入る.しかし着床しなければ,子宮内膜はじきに剥がれおちて血液と一緒に排泄される.これが月経である.したがって,月経とは,妊娠の準備をしたが妊娠が成立しなかったときに起こる子宮内膜の“お掃除”といえる.

 脳下垂体から分泌されるゴナドトロピン,FSH(卵胞刺激ホルモン)とLH(黄体化ホルモン)は卵巣を刺激し卵胞発育や排卵を促すが,成熟した卵胞から出されるエストロゲン情報によって,LHサージが引き起こされ排卵の引き金となる(ポジティブフィードバック).排卵が起きると,ほぼ2週間で退縮する黄体の影響を受けて,子宮内膜は分泌期を経て剥脱する.これが月経である.

参考文献

1) 松本清一 : 月経のしくみ.月経らくらく講座─もっと上手に付き合い,素敵に生きるために.分光堂,pp88─98,2004
2) 松崎利也,水口雅博,苛原 稔 : 【月経移動】.臨産婦61 : 437─439,2007
3) 安達知子 : 月経移動.産婦の世界58 : 160,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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