文献詳細
文献概要
連載 Estrogen Series・95
更年期後のエストロゲン+黄体ホルモン療法と子宮内膜癌の関連
著者: 矢沢珪二郎1
所属機関: 1ハワイ大学
ページ範囲:P.830 - P.831
文献購入ページに移動 更年期後のエストロゲン(以後,Eと略す)療法のとき,E単体ではなく,それに黄体ホルモン(以後,Pと略す)を加えることにより子宮内膜癌の発生を防ぐことは日常的に行われている.この両ホルモンの使用に際して,E+Pを毎日連続して服用する持続的(continuous)な方法と,1か月の後半に,10~14日間にわたり,黄体ホルモンを付け加えるsequential(シクエンシャル)の方法があることも周知である.シクエンシャルのなかにも3か月に1回,14日間,Pを加える方法などがあり,これはlong cycle sequentialともいわれて区別されている.
子宮内膜癌の約80%は内膜増殖症(endometrial hyperplasia)を前駆として起きる.このような内膜癌はI型腫瘍(type I tumor)と呼ばれ,分化度の比較的高い腺癌(low-grade adenocarcinomas)で,予後はかなり良好である.それに対して,II型腫瘍(type II tumor)は,serous papillary carcinomas, clear cell adenocarcinomas, squamous carcinomasなどで,ポリープやその他の非増殖型の内膜病変を前駆としている.II型腫瘍は,I型腫瘍に比較して,一般的に悪性度はより高く,また,発見時にstageがより進行していることが多い.
子宮内膜癌の約80%は内膜増殖症(endometrial hyperplasia)を前駆として起きる.このような内膜癌はI型腫瘍(type I tumor)と呼ばれ,分化度の比較的高い腺癌(low-grade adenocarcinomas)で,予後はかなり良好である.それに対して,II型腫瘍(type II tumor)は,serous papillary carcinomas, clear cell adenocarcinomas, squamous carcinomasなどで,ポリープやその他の非増殖型の内膜病変を前駆としている.II型腫瘍は,I型腫瘍に比較して,一般的に悪性度はより高く,また,発見時にstageがより進行していることが多い.
参考文献
Jaakola S, et al:Endometrial Cancer in Postmenopausal Women Using Estradiol-Progestin Therapy. Obstet Gynecol 114:1197-1204, 2009
掲載誌情報