臨床婦人科産科65巻9号

2011年09月発行

今月の臨床 不妊診療のABC─ARTの前にできること

インフォームド・コンセントに役立つ不妊統計

著者： 栁田薫¹ 高見澤聡¹ 溝口かをる¹

所属機関： ¹国際医療福祉大学病院リプロダクションセンター

ページ範囲：P.1094 - P.1100

　疾患に対して適切な検査・治療を選択するためには，種々の情報収集が重要なことはいうまでもない．情報の入手は患者に説明をして納得していただくためにも必要なことである．本稿では不妊治療の概論として知っておくべきデータについて解説したい．

参考文献

1） Joyce C. Abma, Joyce C : Fertility, Family Planning and Women's Health : New Data from the 1995 National Survey of Family Growth. pp20, DHHS Publication, Maryland, 1997

2） Steenhof L. and A. de Jong（2001） : In fecundity : a result of postponed childbearing?, Statistics Netherlands, Department of Population

3） 生殖補助医療技術についての意識調査集計結果 : 平成10年度厚生科学研究費補助金厚生科学特別研究「生殖補助医療技術に対する医師及び国民の意識に関する研究」研究報告．矢内原巧，山縣然太朗，1995

4） 平成14年度厚生労働科学研究費補助金厚生労働科学特別研究「生殖補助医療技術に対する国民の意識に関する研究」生殖補助医療技術についての意識調査2003集計結果，山縣然太朗

5） Hull MG, Glazener CM, Kelly NJ, et al : Population study of causes, treatment, and outcome of infertility. Br Med J 291 : 1693─1697, 1985

6） Murray DL, Reich L, Adashi EY : Oral clomiphene citrate and vaginal progesterone suppositories in the treatment of luteal phase dysfunction : a comparative study. Fertil Steril 51 : 35─41, 1989

7） Menken J, Trussel IJ, Larsen U : Age and infertility. Science 23 : 1389─1394, 1986

8） 日本産科婦人科学会平成21年度倫理委員会登録・調査小委員会報告（2008年分の体外受精・胚移植等の臨床実施成績および2010年7月における登録施設名）．日産婦誌62 : 1821─1849, 2010

9） Knudsen UB, Hansen V, Juul S, et al : Prognosis of a new pregnancy following previous spontaneous abortions. Eur J Obstet Gynecol Reprod Biol 39 : 31, 1991

10） 武谷雄二 : 不妊・不育女性不妊，新女性医学大系（吉村編），pp14─23，中山書店，東京，1998

11） 日本受精着床学会・倫理委員会 : 非配偶者間の生殖補助医療に関する不妊患者の意識調査．日本受精着床学会誌21 : 6─14，2004

12） Colombo B, Masarotto G : Daily fecundability : first results from a new data base. Demogr Res 6 ; 3 : article5, 2003

13） 吉村泰典 : 配偶子・胚提供を含む統合的生殖補助技術のシステム構築に関する研究，各種不妊原因に応じた最適な不妊治療の選択指針の確立に関する研究，平成15年度厚生科学研究費補助金（子ども家庭総合研究事業）研究報告書 ; pp63─106, 2004