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今月の臨床 不妊診療のABC─ARTの前にできること 不妊原因診断とARTの前の対処法
1.中枢性排卵障害・高PRL血症
著者: 今井文晴1 岸裕司1 峯岸敬1
所属機関: 1群馬大学医学部附属病院産科婦人科
ページ範囲:P.1108 - P.1112
文献購入ページに移動視床下部性排卵障害の主な原因として栄養不良やストレスが挙げられる.これは視床下部におけるGnRH分泌低下により引き起こされるとされる.GnRH分泌は中枢・末梢の種々の因子により促進的または抑制的に制御されているが,近年GnRH分泌促進因子としてレプチンおよびkisspeptinが,またGnRH分泌抑制因子としてneuropeptide Y(NPY)などの摂食促進因子やストレス関連因子の一部およびgonadotropin inhibiting hormone/RFamide-Related-Peptide(GnIH/RFRP)が注目を集めている.栄養不良の状態や強いストレスを受けた状態ではGnRH分泌促進因子の作用の抑制とGnRH分泌抑制因子の作用の活性化が同時に起こり,GnRH分泌が低下するものと推測される2)(図1).
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