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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科66巻11号

2012年10月発行

文献概要

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編集後記

著者: 倉智博久

所属機関:

ページ範囲:P.1042 - P.1042

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 少し前に,朝日新聞(2012年4月29日の第一面トップ記事と5月27日の天声人語)に若い女性の「痩せすぎ」についての記事が相次いで掲載された.5月27日の天声人語には「世界的ファッション誌「ヴォーグ」がやせすぎたモデルは使わないと宣言した」と報じている.その記事には,20歳代の日本人女性の痩せすぎ(BMI<18.5)の頻度は何と29%におよび,「食糧難であった終戦直後と比べても細めというのだからたまげる」と続く.4月29日の朝日新聞第一面のトップ記事は,「新生児の体重減る一方」という見出しで,新生児の体重減少の一因として若い女性の痩せ志向が影響していることに言及している.この記事では,低出生体重児では将来の生活習慣病リスクが上昇すること,したがって,「小さく生んで大きく育てること」は望ましい考え方でないことを報じている.最近,Barker説は,DOHaDという概念として徐々に定説となりつつある.次世代の健康を考えるうえで,生殖年齢にある女性の「体型」は重要な問題であり,マスコミが不健康な体型を称賛する風潮は慎まれるべきである.

(倉智 博久)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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