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症例
尿管子宮内膜症の2例
著者: 田中千晴1 近藤香保里1 内海史1 石川尚武1 神谷典男1 内藤和彦2 葛谷和夫3 小畑直子4
所属機関: 1名古屋記念病院産婦人科 2名古屋記念病院泌尿器科 3くずやクリニック 4おばた産婦人科クリニック
ページ範囲:P.1255 - P.1258
文献購入ページに移動症例1は32歳女性,主訴は血尿・下腹部痛.右水腎症と右卵巣チョコレート囊腫を認めGnRH療法を施行したが改善せず手術目的で当院紹介.6 cm大の右卵巣チョコレート囊腫,右尿管の圧排狭窄,右水腎症を認めた.開腹手術を施行し右付属器切除と右尿管剝離を行った.術後右水腎症は改善した.症例2は46歳女性.子宮腺筋症の診断でジエノゲストを内服していた.左下腹部痛・腰痛あり受診,7 cm大の左卵巣チョコレート囊腫を認め当院紹介.開腹手術を施行し,子宮全摘と左付属器切除を行った.左尿管の著明な拡張を認め左尿管狭窄部切除と端端吻合を行った.術後腹部CTで左腎の高度萎縮あり.
尿管子宮内膜症は比較的稀であるが尿管閉塞・狭窄を起こし水腎症から腎機能低下をきたすことがある.今回,尿管子宮内膜症の2例を経験したので文献的考察を加え報告する.
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