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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科66巻5号

2012年04月発行

オフィス ギネコロジー 女性のプライマリ・ケア

IV 妊婦

母子感染の管理―(4)HTLV-1

著者: 築山尚史1 三浦清徳1 増﨑英明1

所属機関: 1長崎大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.182 - P.189

文献概要

◆HTLV-1はATLやHAMの原因ウイルスであり,そのキャリアは全国に拡散している.

◆HTLV-1キャリア妊婦から児への母子感染の主要経路は母乳感染である.

◆人工栄養はHTLV-1の母子感染への予防効果が最も高い栄養法である.

◆医療者は,出生後の栄養法の選択が児にとって将来のATLの発症リスクを最も効果的に回避しうるチャンスであることに留意して,保健指導を行う.

◆HTLV-1の検査システムには,結果の告知とその後のフォロー体制の確立が重要である.

参考文献

1) 厚生労働省科学研究費補助金新型インフルエンザ等新興・再興感染症研究事業「本邦におけるHTLV-1感染及び関連疾患の実態把握と総合対策」研究班(主任研究者 : 山口一成)平成20年度研究総括報告書.pp1─14,2009
2) 長崎県ATLウイルス母子感染防止研究協力事業連絡協議会(会長 増﨑英明) : ATL(成人T細胞白血病・リンパ腫)ウイルス母子感染の予防─指導者用テキスト.pp1─38,2009
3) 長崎県ATLウイルス母子感染防止研究協力事業連絡協議会(会長 増﨑英明) : 長崎県ATLウイルス母子感染防止研究協力事業(APP)報告書─20年のあゆみ.pp1─21,2008
4) 厚生労働省科学研究費補助金厚生労働科学特別研究事業「HTLV-1母子感染予防に関する研究」研究班(主任研究者 : 齋藤 滋)平成21年度研究総括報告書.pp1─89,2010
5) 日本産科婦人科学会,日本産婦人科医会(編) : 産婦人科診療ガイドライン─産科編2011.日本産科婦人科学会,pp1─389,2011
6) 長崎県ATLウイルス母子感染防止研究協力事業連絡協議会(会長 増﨑英明) : 平成22年度長崎県ATLウイルス母子感染防止研究協力事業(APP)報告書.pp1─11,2011
7) 増崎英明 : HTLV-1母子感染予防─長崎県における24年間の取り組み.日周産期・新生児医会誌(投稿中)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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