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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科66巻6号

2012年05月発行

文献概要

連載 Obstetric News

早産予知─3つのキー(4)―頸管長測定と胎児性フィブロネクチン検査の組み合わせ

著者: 武久徹1

所属機関: 1武久レディースクリニック

ページ範囲:P.482 - P.483

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 経腟超音波による頸管長測定と胎児性フィブロネクチン(fFN)検査によるスクリーニングを併用すると,個々の単独検査による早産予知率を上まわる.未破水で満期前子宮収縮で入院した妊婦215例(妊娠22~35週,頸管開大3 cm以下)を対象に,超音波による頸管長計測と腟分泌物内fFN測定の診断的意義を調べた.調査転帰は,入院後48時間,7日,14日以内の分娩,および妊娠32週以前,妊娠35週以前の分娩,さらに入院から分娩までの間隔とした.その結果,妊娠35週以内の早産率は20%(43/215)だった.自然早産率は,入院48時間以内7.9%,7日以内13%,14日以内15.8%,妊娠32週以前8.9%,妊娠35週以前15.8%だった.早産と頸管長,fFNには有意の関係があった.頸管長もfFNも早産予知の面ではともに有益だが,頸管長が30 mm未満の例では,fFN測定を加えることによって,早産予知に有意の改善が見られた(Gomez R, et al : AJOG 192 : 350, 2005).

 経腟超音波による頸管長計測とfFNスクリーニングを併用すると,単独で推測した場合よりも,予知率は改善する.例えば,1つの検査が陽性(例 : fFN陽性,頸管長25 mm以下)でも,他方の検査が陰性なら早産リスクは増加するが,両方の検査が陽性の場合ほど高くない.

参考文献

Kurztman JT : Preterm birth : 3 keys to assessing risk. Contemp Ob Gyn, 2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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