icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科66巻7号

2012年06月発行

今月の臨床 卵子の加齢─避けては通れないARTの課題

卵子提供の現状と今後の課題

著者: 田中温1

所属機関: 1セントマザー産婦人科医院

ページ範囲:P.552 - P.556

文献概要

●第三者からの卵子提供以外に妊娠する可能性がないと言われ,それを希望する女性はわが国にも多数存在する.

●わが国には卵子提供の法整備が行われていないため,第三者的外部評価機関であるJISARTが独自にガイドラインを作成した.

●卵子提供が認められない現状では,海外渡航して人種の異なる女性からの提供を受けるしかない.

●女性の晩婚化に伴って出産時年齢の高齢化は加速し,今後,加齢による不妊患者は増加していくと想定される.

●政府は,わが国のこうした状況を鑑みて,第三者的外部評価機関に頼らず,早急な法整備を行う必要があると考える.

参考文献

1) 厚生労働省人口動態調査.http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/81-1.html
2) 厚生労働省厚生科学審議会生殖補助医療部会.精子・卵子・胚の提供等による生殖補助医療制度の整備に関する報告書.http://www.mhlw.go.jp/shingi/2003/04/s0428-5.html
3) 日本生殖補助医療標準化機関(JISART).精子・卵子の提供による非配偶者間体外受精に関するJISARTガイドライン(2008年7月10日).http://www.jisart.jp/taigai2.html
4) 殿村琴子 : 生殖補助医療と親子関係について─先進諸国の法整備状況と比較から.ライフデザインレポート(177) : 24─31,2007
5) 田中 温 : 生殖医療を考える 生殖医療の立場から.産婦の世界55 : 621─628, 2003
6) 社団法人日本生殖医学会.第三者配偶子を用いる生殖医療についての提言.http://www.jsrm.or.jp/guideline-statem/guideline_2009_01.html

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら