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文献概要
今月の臨床 性感染症と母子感染─最新の診断と管理 性感染症
1.性感染症の最近の動向
著者: 小野寺昭一1
所属機関: 1富士市立中央病院
ページ範囲:P.6 - P.12
文献購入ページに移動●性感染症定点調査 : 1987年から厚生省(現厚生労働省)結核・感染症サーベイランス事業として行われている.診療科の内訳はおおよそ産婦人科系(産科,婦人科,産婦人科の合計)49%,泌尿器科41%,皮膚科9%,性病科1%の比率である.
●性感染症診断・治療ガイドライン : 日本性感染症学会では,2002年から性感染症の診断・治療のためのガイドラインを発行している.原則として2年ごとに改訂し,2004年版,2006年版,2008年版,2011年版まで発行されている.
●セフトリアキソン高度耐性淋菌 : 2009年2月にわが国の風俗関係の女性の咽頭からセフトリアキソンのMICが2 μg/mLと高度耐性の淋菌が分離され,世界に衝撃を与えた.幸いに現時点で,その後にこのような高度耐性淋菌が分離されたとの報告はない.
●性感染症診断・治療ガイドライン : 日本性感染症学会では,2002年から性感染症の診断・治療のためのガイドラインを発行している.原則として2年ごとに改訂し,2004年版,2006年版,2008年版,2011年版まで発行されている.
●セフトリアキソン高度耐性淋菌 : 2009年2月にわが国の風俗関係の女性の咽頭からセフトリアキソンのMICが2 μg/mLと高度耐性の淋菌が分離され,世界に衝撃を与えた.幸いに現時点で,その後にこのような高度耐性淋菌が分離されたとの報告はない.
参考文献
1) 岡部信彦,多田有希 : 性感染症発生動向調査から見たわが国の性感染症の動向.性感染症に関する予防,治療の体系化に関する研究班(研究代表者 : 小野寺昭一)平成23年度総括研究報告書,2011
2) 川名 尚 : 性器ヘルペスの現状と治療の問題点.化療の領域28 : 70─83,2012
3) 佐藤文哉,河野真二,加藤哲朗,他 : HIV感染者の梅毒に関する検討.日性感染症会誌20 : 192─197,2009
4) 北村邦夫 :「第5回男女の生活と意識に関する調査」結果報告.JASE現代性教育ジャーナル(7) : 1─6,2011
5) 淋菌感染症,性感染症診断・治療ガイドライン2011.日性感染症会誌22(supple): 52─59,2011
6) 山元博貴,雑賀 威,保科眞二,他 : 淋菌感染症におけるセフトリアキソン(CTRX)耐性の1例.日性感染症学会誌21 : 98─102,2010
7) Donovan B, Franklin N, Guy R : Quadrivalent human papillomavirus vaccination and trends in genital warts in Australia : analysis of national sentinel surveillance data. Lancet Infect Dis 11 : 39─44, 2011
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