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症例
胞状奇胎娩出後約3年経過し,血痰,乳房腫瘤を認め,絨毛癌と診断された1例
著者: 長治誠1 安藤まり1 久保光太郎3 早田裕1 清水健治1 山下裕2 池田秀明2 小寺正人2
所属機関: 1鳥取市立病院産婦人科 2鳥取市立病院外科 3岡山大学病院産婦人科
ページ範囲:P.1287 - P.1293
文献購入ページに移動胞状奇胎娩出後1年7か月経過し,その後自然妊娠し,帝王切開が施行された7か月後に血痰,乳房腫瘤を認め,絨毛癌と診断された1例を経験した.症例は38歳,4経妊3経産.胞状奇胎の診断で約3年前他院にて胞状奇胎除去術を施行されていた.術後1年6か月で同院での胞状奇胎の定期検診は終了していた.その後自然妊娠し,胞状奇胎の術後2年4か月目,妊娠39週で帝王切開が施行されていた.産後7か月経過し,血痰,左乳房腫瘤を認め,当院内科,外科に紹介となった.乳腺腫瘤の穿刺組織診結果で絨毛癌と診断され,当科へ紹介となった.諸検査にて絨毛癌stageIVと診断し,EMA/CO療法を7コース行ったが,肺病変,乳腺病変の残存を認めたため外科切除を行った.その後3年以上経過するが再発は認められていない.
参考文献
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