文献詳細
文献概要
増刊号 産婦人科当直医マニュアル―慌てないための虎の巻 III 産科編 3 妊産褥婦の合併疾患 症状からみた合併疾患の鑑別
8.めまい
著者: 三宅康史12
所属機関: 1昭和大学医学部救急医学 2昭和大学病院救命救急センター
ページ範囲:P.203 - P.206
文献購入ページに移動◆呼ばれるとしたら,「めまいの患者が来たんですが,妊娠しているとのことで一度診てもらえませんか」「先生のところでフォローされている妊婦さんです.経過に問題ないかちょっと診てください」など.
◆めまいが主訴の患者は多くても3%程度.なかでも,めまいのみを主訴とし,全身状態の安定している症例の大部分は,危険性の少ない良性発作性頭位めまい症(benign paroxysmal positional vertigo : BPPV).
◆めまいといっても,目が回る,周りが回るから始まって,体がふらふらする,ふわふわする,立っていられない,意識が遠のく,目の前が真っ白などさまざま.めまいの中身を具体的に吟味し,数は少ないが見逃してはいけない重大疾患(心原性,脳血管障害)を疑ったら,専門医へコンサルト.
◆出血による血管内低容量性ショックは,周産期救急として自ら鑑別.
掲載誌情報