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増刊号 産婦人科処方のすべて─すぐに使える実践ガイド 産科編 VI 異常妊娠
胎児不整脈
著者: 堀越嗣博1
所属機関: 1東京大学大学院医学系研究科生殖・発達加齢医学専攻産婦人科学講座生殖内分泌学
ページ範囲:P.264 - P.266
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近年,先天性心疾患の胎児診断率が向上したように,一般的に行われている妊婦健診でも胎児不整脈が数多く診断されるようになってきた.よく目にするものとして心房性もしくは心室性の期外収縮があるが,周産期管理が困難でまた新生児治療にも影響を及ぼすものとしては徐脈性不整脈と頻拍性不整脈が挙げられる.徐脈性不整脈は胎児心室心拍数が100 bpm未満,頻拍性不整脈は200 bpm以上で診断される.
治療の原則は早期娩出を図ることだが,未熟性のために新生児治療が困難と判断される場合には,胎児も患者であるという“fetus as a patient”の姿勢で経母体的薬物療法が検討される.しかし,経母体投与は健康な母体への薬物投与という倫理面の検討や副作用の管理を厳密にしなくてはならない.
本稿では徐脈性不整脈と頻拍性不整脈について述べる.
近年,先天性心疾患の胎児診断率が向上したように,一般的に行われている妊婦健診でも胎児不整脈が数多く診断されるようになってきた.よく目にするものとして心房性もしくは心室性の期外収縮があるが,周産期管理が困難でまた新生児治療にも影響を及ぼすものとしては徐脈性不整脈と頻拍性不整脈が挙げられる.徐脈性不整脈は胎児心室心拍数が100 bpm未満,頻拍性不整脈は200 bpm以上で診断される.
治療の原則は早期娩出を図ることだが,未熟性のために新生児治療が困難と判断される場合には,胎児も患者であるという“fetus as a patient”の姿勢で経母体的薬物療法が検討される.しかし,経母体投与は健康な母体への薬物投与という倫理面の検討や副作用の管理を厳密にしなくてはならない.
本稿では徐脈性不整脈と頻拍性不整脈について述べる.
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