文献詳細
文献概要
増刊号 産婦人科処方のすべて─すぐに使える実践ガイド 産科編 XI 産褥期のマイナートラブル
後陣痛/創部痛
著者: 有馬香織1 宮内彰人1
所属機関: 1日本赤十字医療センター産婦人科
ページ範囲:P.358 - P.360
文献購入ページに移動後陣痛
産後の子宮復古に伴い後陣痛が生じる.後陣痛は生理的なものであり,胎盤娩出直後から産後数日以内に多いが,産後数週間にわたってみられることもある.授乳により子宮復古が促進されるため,後陣痛が強まることがある.経産婦のほうが初産婦より子宮復古が早いため,後陣痛も強くなりやすい.
創部痛
帝王切開後や,会陰縫合を伴う経腟分娩後では,創部痛が出現することがある.麻酔の効果が消失すると疼痛が出現するが,血腫,感染などにより疼痛が増強することもあるため注意が必要である.褥婦が強い創部痛を訴える場合には,創部を頻回に観察し,異常の早期発見が重要である.
掲載誌情報