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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科68巻4号

2014年04月発行

増刊号 産婦人科処方のすべて─すぐに使える実践ガイド

産科編 XI 産褥期のマイナートラブル

尿閉/尿失禁

著者: 有馬香織1 宮内彰人1

所属機関: 1日本赤十字医療センター産婦人科

ページ範囲:P.361 - P.362

文献概要

疾患の概要

尿閉

 尿閉は,膀胱に貯留した尿を排出できない状態である.分娩の0.5%程度に合併するが,多くは退院前に自然に改善する.妊娠中は増大した子宮により膀胱が引き伸ばされ,尿管の運動機能も低下,拡張しやすい.分娩時には児頭の圧迫により膀胱粘膜が障害され,神経麻痺による排尿困難を引き起こす.さらに会陰の創部痛により排尿時に腹圧がかけにくいこともあり,産褥期には尿閉が起こりやすい.

尿失禁

 尿失禁は3~26%の褥婦に分娩後3~6か月みられる.帝王切開分娩に比べ経腟分娩ではリスクが高い.切迫性尿失禁が多く,妊娠中に多い腹圧性尿失禁は産褥期には改善する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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