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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科68巻9号

2014年09月発行

文献概要

連載 Estrogen Series

エストロゲンと骨粗鬆症

著者: 矢沢珪二郎1

所属機関: 1ハワイ大学

ページ範囲:P.924 - P.925

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 エストロゲンは更年期に伴う「のぼせ」に有効であることはよく知られている.

 さらに,骨粗鬆症(osteoporosis)に対しても有効である,との報告がある.しかし,その効力は弱く,骨粗鬆症の治療を一義的な目的とする場合には,骨そのものに対して有効な,例えばビスホスホネートのようなskeleton specific treatments(骨特異性治療薬)を使用すべきである.したがってエストロゲンを骨粗鬆症の予防を主な目的として使用するのは,それ以外にもっと有効な方法があれば,あまり望ましくはない.骨に対するエストロゲンの作用は,いわば,副次的なものである.しかし,のぼせなどの理由でエストロゲンを使用している女性でのリスクと利便性(risk-benefit ratio)を考えると,骨に対する作用は利便性を増加させ,更年期におけるエストロゲンの使用をより望ましくする一要因となるものである1)

参考文献

1) Kaunitz, AM : When should a menopausal woman discontinue hormone therapy? OBG Management. February 2014
2) Premarin package insert. Philadelphia, PA : Pfizer ; 2012
3) NAMS. Position Statemnet : Menopause 19 : 1621─1625, 2012
4) ACOG. Practice Bulletin No.141. Management of menopausal symptoms. Obstet Gynecol 123 : 202─216, 2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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