文献詳細
今月の臨床 婦人科疾患の妊娠・産褥期マネジメント
文献概要
●筋腫合併妊娠では妊娠〜産褥期を通じ,切迫流早産,流早産,前期破水,常位胎盤早期剝離,胎児発育不全,血栓症,肺塞栓,子宮内胎児死亡などが増すことを認識しておく.
●非妊時の筋腫核出に習熟した術者は,適応があれば妊娠時の筋腫核出術も考慮する.これにより87%の症例では症状が消失し,正常妊婦と同様の妊娠生活が送れるようになる.
●筋腫合併例での帝切は難易度が高くなるため,筋腫の部位,大きさ,個数,胎盤の位置,胎位を総合判断し,起こる可能性のある合併症対策を十分行い手術に臨む.
●非妊時の筋腫核出に習熟した術者は,適応があれば妊娠時の筋腫核出術も考慮する.これにより87%の症例では症状が消失し,正常妊婦と同様の妊娠生活が送れるようになる.
●筋腫合併例での帝切は難易度が高くなるため,筋腫の部位,大きさ,個数,胎盤の位置,胎位を総合判断し,起こる可能性のある合併症対策を十分行い手術に臨む.
参考文献
1) 平松祐司 : 子宮筋腫合併妊婦の管理.子宮筋腫の臨床,第1版(平松祐司 編).pp227─235,メジカルビュー社,2008
2) 平松祐司 : 婦人科腫瘍合併妊娠の取り扱い,子宮筋腫.日産婦誌59 : N545─550, 2007
3) Rice JP, et al : The clinical significance of uterine leiomyomas in pregnancy. Am J Obstet Gynecol 60 : 1212─1216, 1989
4) Coronado GD, et al : Complications in pregnancy, labor, and delivery with uterine leiomyomas : a population-based study. Obstet Gynecol 95 : 764─769, 2000
5) 平松祐司 : 帝王切開時の子宮筋腫核出術.子宮筋腫の臨床(平松祐司 編).pp196─203,メジカルビュー社,2008
6) 平松祐司 : 子宮筋腫合併例の帝王切開と筋腫核出術.産婦実際53 : 321─328, 2004
7) 平松祐司 : 子宮下部,前壁に筋腫がある場合の帝王切開.OGS NOW 11.pp118─125,メジカルビュー社,2012
8) 平松祐司 : 妊娠時の子宮筋腫核出術.子宮筋腫の臨床(平松祐司 編).pp189─195,メジカルビュー社,2008
9) 平松祐司 : 妊娠中の筋腫核出術.OGS Now4 産科手術.pp106─113,メジカルビュー社,2010
10) 杉本光弘,他 : 子宮筋腫の核出術.産と婦71 : 877─883, 2004
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