臨床婦人科産科69巻11号

2015年11月発行

今月の臨床 婦人科腹腔鏡手術の進歩と“落とし穴”

腹腔鏡手術の教育・トレーニング法

著者： 中林稔¹

所属機関： ¹恩賜財団母子愛育会 愛育病院

ページ範囲：P.1023 - P.1028

文献概要

●腹腔鏡手術に関する正しい知識を習得したうえで，手術見学をしながらドライボックスやアニマルラボでのトレーニングを行う．ある程度トレーニングを積んだら，実践において経験を重ねていく．

●実際の手術では助手から始めて，慣れてきたらやさしい症例より執刀を開始し，徐々に難易度の高い症例へステップアップしていく．

●慣れてきた頃に起こしやすい合併症には特に注意を要し，それらを回避するためには日頃より常に安全な操作を心がける．

参考文献

1） Goldchmit C, et al : Laparoscopic surgery training system in gynecology. Harefuah 148 : 441─444, 2009

2） Coleman RL, et al : Effects of a laboratory-based skills curriculum on laparoscopic proficiency : a randomized trial. J Obstet Gynecol 186 : 836─842, 2002

3） 寺田幸弘，他 : 産婦人科医学教育における腹腔鏡トレーニングボックスの導入の経験．日産婦内視鏡会誌24 : 345─348, 2008

4） 武内裕之，他 : アニマルラボにおける効果的なカリキュラムの作成．日産婦内視鏡会誌19 : 125─128, 2003

5） Makai G, et al : Complications of gynecologic laparoscopy. Clin Obstet Gynecol 52 : 401─411, 2009

6） Dubuisson JB, et al : Pregnancy outcome and deliveries following laparoscopic myomectomy. Hum Reprod 15 : 869─873, 2000

7） Sinha R, et al : Parasitic myoma after morcellation. J Gynecol Endosc Surg 1 : 113─115, 2009